12月4日、衆議院議員選挙が公示されます。前回の総選挙は、政権交代をかけた極めて重要な選挙であり、有権者の1票で政権交代がなされた、我が国史上初の快挙となりました。民主党政権が成立し、子ども手当・高校授業料無償化・農業者戸別所得補償・農業青年者給付金等々、今までの自民党政権では為し得なかった政策を実現したことは、極めて大きな成果であり、政権交代の意義は確実にあったと考えます。しかしながら、マニフェストに掲げた重点施策であるにも関わらず実現出来なかったことも多々あり、かつ、「やらない」と言っていた消費増税に道筋をつけ、考えてもいなかったTPPに参加したい等、批判されて当然の「お粗末な事柄」も多々ありました。

これらの原因は、民主党が政権奪取を最大の目的としてまとまってきた寄せ集めの政党であったことと、歴代総理が党内合意を経ずして「思いつき」で発言してしまう、経験不足・党内手続きの軽視・他党への説得工作のまずさ・官僚の使い方の失敗、にあると考えます。

民主党が、これらの反省を踏まえて国民との約束を守り、安定した政権運営が出来るならば、私は、子どもや農業に光を当てる理念の実現を心から望むものです。今回の総選挙は、小選挙区制にしたにも関わらず小党乱立状態です。新自由主義的・独裁的傾向が強い日本維新の会が石原前都知事を取り込むため政策棚上げの合併をし、どういう政策を実現したいのか今ひとつ見えなくなりました。自民党も安倍総裁の下、党内でも異論があるであろうタカ派路線に舵を切りました。日本未来の党は、反TPP・卒原発等の理念を共有する政党が大合併して出来ました。共産党や社民党は一貫して反TPP・脱原発・消費増税反対を訴えてきました。

この総選挙後、おそらく政界再編や連立工作が行われると思います。それだけに、投票した政党がその後残るか、どこと組んでどういう方向を打ち出すのかわかりづらい、有権者としては本当に難しい一票になります。しかしながら、国民生活の今後を決めるのは、結局のところ、どの候補者・どの政党が議席を得るかによるのが民主主義です。

大切な一票を託すに値する候補・政党を選んでいただきたいと思います(^-^)。