長野市議会議員会派

改革ながの市民ネット

加藤市政最後の定例会

 長野市議会9月定例会が本日(9/2)から9月29日までの28日間の会期で開会し、令和3年度一般会計補正予算など議案19件、認定2件、承認1件、報告11件が提出されました。  今定例会は、加藤長野市長にとって最後の定例会となるため、市長からの議案説明について、私なりに注目をしておりましたので、市長の発言について報告します。 <市長就任以来の施策の動向>  平成25年11月以降、「守る」「育てる」「つなぐ」を政策の3本柱として、長野市をこれまで以上に元気にしたいと考えて、市政運営に邁進してきた。  平成30年の長野県立大学の開学、翌年の清泉女学院大学と長野保健医療大学の看護学部設置について、長野市として積極的な支援を行い、市内の大学収容力は28%から40%に向上し、市内の学生が地元でぶ選択肢が広がり、まちの活性化に繋がった、と考えている。  人口減少対策について、移住相談会の開催、空き家の利活用、企業と連携した「ナガノのシゴト博」、「おしごとながの」等の取り組みにより、人口増につながる施策を進めてきた。  また、農業についても、農業経営を引き継ぎやすい環境の整備として「親元就農者支援事業」にも取り組んだ。  これからも、県都として長野県のリーディングシティの役割を果たすことが重要。 <新型コロナウイルス感染症対策>  デルタ株の蔓延により、大変な危機感をもっている。64歳以下の接種は、国からのワクチン供給に応じて進めざるを得ない状況であるが、希望するすべての方の接種を一日でも早く終えるよう、全力を尽くす。  また、県の感染警戒レベル5発出に合わせ、県は、市内の飲食店に対し、営業時間の時短要請を行っている(県からの支援金が用意されている)。市では、対象となる飲食店と取引がある事業者や観光関連事業者に対し、支援金を給付することとした。 <令和2年度決算>  歳入歳出ともに、過去最大の決算額となった令和2年度であるが、財政健全化指標については、国の警戒ラインを大きく下回っており、長野市財政の健全性は保たれている。想定外の財政需要に対応しながら、国・県の補助金や特別交付税、有利な起債確保など、財源確保に奔走した。  今後は、市民に何が必要かを念頭に施策を展開しつつも、コスト意識を欠くことなく健全財政を維持していくことが重要だ。 <スマートシティNAGANO>  「NAGANOスマートシティコミッション」の設立を予定している。ヒト・モノ・カネ・情報のそれぞれの視点からスマートシティ関係のプロジェクトに対する支援を実施していく。また、今後、テーマ別のワーキンググループで、地域のあるべき姿、地域課題などを議論しながら、具体的な課題解決や新産業の創出につながるプロジェクトを構築していきたい。多くの市民がスマートシティの恩恵を受けられるよう、取り組みを進めていく。 <長野市はこれからも発展していく>  我が国と長野市を取り巻く社会経済情勢は大きく変化している。変化をしっかり捉え、的確に対応していくことが、未来の夢や希望、市民の幸せを大きく育んでいくために必要だ。  長野市をよりよくしたい、という努力により、活力ある元気なまちとして、長野市がこれからも発展していくものと確信している。  概略ですが、私の耳に残った部分をご紹介しました。 私は、加藤市政発足から2年が経った平成27年10月から市議会での議席を与えていただき、概ね6年間、議場等で議論を行ってきました。施策の実現に繋がったこともあれば、そうならなかったこともありますが、真摯に向き合っていただいた、と感じて居ます、今定例会での議論も残っておりますが、本日の市長発言で挙げて欲しかった気候変動について、じっくり議論を交わしたいと思います。  今定例会で私は、9月9日(木)15:30頃から登壇する予定です。内容については、後日、本ブログで報告させていただきます。

引き続きの警戒を

 前線の影響により、13日から15日にかけての大雨は県内外で大きな被害をもたらしました。被害に遭われた皆様に心よりお悔やみ申し上げますとともに、お見舞い申し上げます。  長野市では、本日(15日)午後からは雨が小康状態となり、犀川及び千曲川の水位も低下しましたが、雨が上がった後の災害発生リスクや、報道されている通り、16日(月)から17日(火)にかけて再び激しい降雨が予報されるなど、引き続き、土砂災害や河川氾濫の警戒が必要です。  長野市にも毎年のように集中豪雨や大型化した台風が襲いかかってきます。 この2日間、市内の中山間地、千曲川及び犀川沿いの地区で避難指示が発出されるなど、水災害リスクが更に高まり、私たちの生活の脅威となっています。  令和元年東日本台風から今日にいたるまで、千曲川、犀川流域や土砂災害リスクを抱える地区にお住まいの市民は、毎年、出水期には恐怖と不安をおぼえ、災害が起きないようにと、祈っており、治山治水能力の早急な向上を願っています。  治山治水対策を着実に進めるとともに、気候危機の主要因である温室効果ガス排出量削減に向けた気候変動対策は待ったなしであると考えます。  今日も、各地で貴重なご意見をお聞きしました。全力で対応していかなければならないと痛感しており、更なる努力を重ねなければならない、と改めて受け止めさせていただきました。  新型コロナの第5波の中、長時間にわたり排水活動、巡視活動等にご尽力いただいた関係者の皆様に深く感謝します。

引き続きの警戒を

 前線の影響により、13日から15日にかけての大雨は県内外で大きな被害をもたらしました。被害に遭われた皆様に心よりお悔やみ申し上げますとともに、お見舞い申し上げます。  長野市では、本日(15日)午後からは雨が小康状態となり、犀川及び千曲川の水位も低下しましたが、雨が上がった後の災害発生リスクや、報道されている通り、16日(月)から17日(火)にかけて再び激しい降雨が予報されるなど、引き続き、土砂災害や河川氾濫の警戒が必要です。  長野市にも毎年のように集中豪雨や大型化した台風が襲いかかってきます。 この2日間、市内の中山間地、千曲川及び犀川沿いの地区で避難指示が発出されるなど、水災害リスクが更に高まり、私たちの生活の脅威となっています。  令和元年東日本台風から今日にいたるまで、千曲川、犀川流域や土砂災害リスクを抱える地区にお住まいの市民は、毎年、出水期には恐怖と不安をおぼえ、災害が起きないようにと、祈っており、治山治水能力の早急な向上を願っています。  治山治水対策を着実に進めるとともに、気候危機の主要因である温室効果ガス排出量削減に向けた気候変動対策は待ったなしであると考えます。  今日も、各地で貴重なご意見をお聞きしました。全力で対応していかなければならないと痛感しており、更なる努力を重ねなければならない、と改めて受け止めさせていただきました。  新型コロナの第5波の中、長時間にわたり排水活動、巡視活動等にご尽力いただいた関係者の皆様に深く感謝します。

気候危機はすぐそばにある。脱炭素に向けた具体的な行動が必要

ブログの更新が滞っていました。少し前に作成したものですが、アップします。 <環境負荷の少ないワークスタイルとライフスタイルへ> 東京オリンピック開幕が迫る中、未だ、新型コロナウイルスの収束の見通しは立っていません。未だ、日本のみならず、世界各国は新型コロナウイルス対策として、経済活動や国民の生活をも制約する様々な対策を講じています。 多くの長野市民は、生命や安全にかかわる脅威に対し、日常生活や経済活動を大きく変え、制約を余儀なくされています。ワクチン接種が進められ、加えて、感染防止対策により、早急なポストコロナ社会の到来を期待しています。  新型コロナウイルス対策とともに私たちの生活に大きな影響を与えているのが、気候変動、言い換えれば、気候危機ではないでしょうか。京都大学名誉教授の松下和夫氏は著書の中で、新型コロナウイルス感染症と気候危機は人類の生存に関わる問題であり、コロナ禍から脱炭素で持続可能な社会への速やかな移行を進めることが日本と世界が目指すべき方向だ、と述べております。 松下氏によれば、新型コロナウイルス対策により起こった経済活動の縮小(変化)が、短期的には大気汚染物質や温室効果ガス排出量の減少をもたらしている。しかし、パンデミック収束後に、経済活動が元の姿に戻ると、汚染物質や温室効果ガスの排出もリバウンドし、むしろ、新型コロナウイルス対策により起こった経済の停滞・縮小が短期的には気候変動対策の実施を停滞させる可能性があると、指摘しています。  私は、この1年半に及ぶコロナ禍は、私たちの経済活動・日常生活に確実な変化をもたらし、在宅勤務、時差出勤、リモート会議など環境負荷の少ないワークスタイル、ライフスタイルを普及させ、更なる制度化や高度化が期待できるのではないか、更に、社会全体で共有していた価値観の変化、視座が変わってくるのではないか、と考えます。 <気候変動の被害>  2015年12月に採択されたパリ協定は、地球全体の気候変動抑制に関し、長期的な目標を定め、先進国に率先的行動を求めるとともに、すべての途上国の参加も包括する枠組みを構築しました。 ドイツの環境・開発団体であるジャーマン・ウオッチが公表した報告書「世界気候リスクインデックス(2020年版)」は、2018年、日本が、世界183カ国で最も気候変動被害が大きかった国、と評価しています。この評価の根拠となる指標には、気象災害による死者数、経済的損失等ですが、ここで、2018年に起こった国内の自然災害を振り返ってみます。 大阪北部地震(6月18日、死者5名、負傷者435名、住家全壊12棟、半壊273棟、一部破損41,459棟、火災7件)、平成30年7月豪雨(西日本豪雨、6月28日から7月8日、死者221名、行方不明者9名、負傷者421名、住家全壊6,296棟、半壊10,508棟、一部破損4,379棟、床上浸水8,937棟、床下浸水20,545棟)、台風第21号(9月4日、死者9名、負傷者467名、住家全壊1棟、半壊3棟、一部破損1,068棟、床上浸水3棟、床下浸水20棟)、北海道胆振東部地震(9月6日、死者41名、負傷者681名、住家全壊32棟、半壊18棟、一部破損12棟)で、当時の映像が即座に脳裏に浮かぶことばかりです。  また、気候変動による影響は自然災害だけではありません。2018年7月23日付け埼玉新聞ネット配信ニュースは、「日本列島は23日も高気圧に覆われ、各地で気温が上がり、熊谷市で午後2時16分、国内観測史上最高となる41・1度を観測した」と報じるなど、2018年の猛暑下で、5月から9月まで全国で92、710人が熱中症で救急搬送され、159人が死亡するなど、気候変動による様々な被害は、私たちのすぐそばに存在していることを忘れてはなりません。 <長野市バイオマス産業都市構想>  世界各国では、パリ協定のもと、脱炭素社会への転換が既に始まっています。省エネルギーの徹底や再生可能エネルギーの大幅な導入を進め、気候変動対策を生かした経済発展を実現しようとしています。気候変動をビジネスチャンスとも捉え、先進的な取り組みを進めているのです。 長野市は、現在、内閣府、総務省、文科省、農水省、経産省、国交省、環境省の7府省が共同で選定する「バイオマス産業都市」の認定(2021年9月~10月)に向け、作業を進めています。2050年ゼロカーボンを実現する脱炭素なまち、地域産業の発展と環境保全が良好な循環を生むまち等の将来像を描き、市域の農林業、工業の特長から、豊富に賦存する木質バイオマス資源、きのこ廃培地、食品廃棄物の3重点プロジェクトを軸に、地域のバイオマス利活用を推進し、地域循環・地産地消による環境にやさしく持続可能なまちづくりを目指す、と掲げています。 <長野市のリーダーシップ>  脱炭素で持続可能な社会への移行は、世界各国の目指すべき方向なのは間違いない、と考えます。国内各自治体の具体的な行動が重要なのであり、その取り組み自体はたとえ小さくても、国内全ての自治体が地域に即した取り組みを着実に進めることが脱炭素社会への大きな効果に繋がるのではないでしょうか。  長野市は、長野市が持つ特長を最大限生かし、リーダーシップを発揮し、気候変動、気候危機に待ったを掛けなければならず、私も以上のような視座で取り組んでまいります。 ※最後までお読みいただき、ありがとうございました。

気候危機はすぐそばにある。脱炭素に向けた具体的な行動が必要

ブログの更新が滞っていました。少し前に作成したものですが、アップします。 <環境負荷の少ないワークスタイルとライフスタイルへ> 東京オリンピック開幕が迫る中、未だ、新型コロナウイルスの収束の見通しは立っていません。未だ、日本のみならず、世界各国は新型コロナウイルス対策として、経済活動や国民の生活をも制約する様々な対策を講じています。 多くの長野市民は、生命や安全にかかわる脅威に対し、日常生活や経済活動を大きく変え、制約を余儀なくされています。ワクチン接種が進められ、加えて、感染防止対策により、早急なポストコロナ社会の到来を期待しています。  新型コロナウイルス対策とともに私たちの生活に大きな影響を与えているのが、気候変動、言い換えれば、気候危機ではないでしょうか。京都大学名誉教授の松下和夫氏は著書の中で、新型コロナウイルス感染症と気候危機は人類の生存に関わる問題であり、コロナ禍から脱炭素で持続可能な社会への速やかな移行を進めることが日本と世界が目指すべき方向だ、と述べております。 松下氏によれば、新型コロナウイルス対策により起こった経済活動の縮小(変化)が、短期的には大気汚染物質や温室効果ガス排出量の減少をもたらしている。しかし、パンデミック収束後に、経済活動が元の姿に戻ると、汚染物質や温室効果ガスの排出もリバウンドし、むしろ、新型コロナウイルス対策により起こった経済の停滞・縮小が短期的には気候変動対策の実施を停滞させる可能性があると、指摘しています。  私は、この1年半に及ぶコロナ禍は、私たちの経済活動・日常生活に確実な変化をもたらし、在宅勤務、時差出勤、リモート会議など環境負荷の少ないワークスタイル、ライフスタイルを普及させ、更なる制度化や高度化が期待できるのではないか、更に、社会全体で共有していた価値観の変化、視座が変わってくるのではないか、と考えます。 <気候変動の被害>  2015年12月に採択されたパリ協定は、地球全体の気候変動抑制に関し、長期的な目標を定め、先進国に率先的行動を求めるとともに、すべての途上国の参加も包括する枠組みを構築しました。 ドイツの環境・開発団体であるジャーマン・ウオッチが公表した報告書「世界気候リスクインデックス(2020年版)」は、2018年、日本が、世界183カ国で最も気候変動被害が大きかった国、と評価しています。この評価の根拠となる指標には、気象災害による死者数、経済的損失等ですが、ここで、2018年に起こった国内の自然災害を振り返ってみます。 大阪北部地震(6月18日、死者5名、負傷者435名、住家全壊12棟、半壊273棟、一部破損41,459棟、火災7件)、平成30年7月豪雨(西日本豪雨、6月28日から7月8日、死者221名、行方不明者9名、負傷者421名、住家全壊6,296棟、半壊10,508棟、一部破損4,379棟、床上浸水8,937棟、床下浸水20,545棟)、台風第21号(9月4日、死者9名、負傷者467名、住家全壊1棟、半壊3棟、一部破損1,068棟、床上浸水3棟、床下浸水20棟)、北海道胆振東部地震(9月6日、死者41名、負傷者681名、住家全壊32棟、半壊18棟、一部破損12棟)で、当時の映像が即座に脳裏に浮かぶことばかりです。  また、気候変動による影響は自然災害だけではありません。2018年7月23日付け埼玉新聞ネット配信ニュースは、「日本列島は23日も高気圧に覆われ、各地で気温が上がり、熊谷市で午後2時16分、国内観測史上最高となる41・1度を観測した」と報じるなど、2018年の猛暑下で、5月から9月まで全国で92、710人が熱中症で救急搬送され、159人が死亡するなど、気候変動による様々な被害は、私たちのすぐそばに存在していることを忘れてはなりません。 <長野市バイオマス産業都市構想>  世界各国では、パリ協定のもと、脱炭素社会への転換が既に始まっています。省エネルギーの徹底や再生可能エネルギーの大幅な導入を進め、気候変動対策を生かした経済発展を実現しようとしています。気候変動をビジネスチャンスとも捉え、先進的な取り組みを進めているのです。 長野市は、現在、内閣府、総務省、文科省、農水省、経産省、国交省、環境省の7府省が共同で選定する「バイオマス産業都市」の認定(2021年9月~10月)に向け、作業を進めています。2050年ゼロカーボンを実現する脱炭素なまち、地域産業の発展と環境保全が良好な循環を生むまち等の将来像を描き、市域の農林業、工業の特長から、豊富に賦存する木質バイオマス資源、きのこ廃培地、食品廃棄物の3重点プロジェクトを軸に、地域のバイオマス利活用を推進し、地域循環・地産地消による環境にやさしく持続可能なまちづくりを目指す、と掲げています。 <長野市のリーダーシップ>  脱炭素で持続可能な社会への移行は、世界各国の目指すべき方向なのは間違いない、と考えます。国内各自治体の具体的な行動が重要なのであり、その取り組み自体はたとえ小さくても、国内全ての自治体が地域に即した取り組みを着実に進めることが脱炭素社会への大きな効果に繋がるのではないでしょうか。  長野市は、長野市が持つ特長を最大限生かし、リーダーシップを発揮し、気候変動、気候危機に待ったを掛けなければならず、私も以上のような視座で取り組んでまいります。 ※最後までお読みいただき、ありがとうございました。

気候危機はすぐそばにある。脱炭素に向けた具体的な行動が必要

ブログの更新が滞っていました。少し前に作成したものですが、アップします。 <環境負荷の少ないワークスタイルとライフスタイルへ> 東京オリンピック開幕が迫る中、未だ、新型コロナウイルスの収束の見通しは立っていません。未だ、日本のみならず、世界各国は新型コロナウイルス対策として、経済活動や国民の生活をも制約する様々な対策を講じています。 多くの長野市民は、生命や安全にかかわる脅威に対し、日常生活や経済活動を大きく変え、制約を余儀なくされています。ワクチン接種が進められ、加えて、感染防止対策により、早急なポストコロナ社会の到来を期待しています。  新型コロナウイルス対策とともに私たちの生活に大きな影響を与えているのが、気候変動、言い換えれば、気候危機ではないでしょうか。京都大学名誉教授の松下和夫氏は著書の中で、新型コロナウイルス感染症と気候危機は人類の生存に関わる問題であり、コロナ禍から脱炭素で持続可能な社会への速やかな移行を進めることが日本と世界が目指すべき方向だ、と述べております。 松下氏によれば、新型コロナウイルス対策により起こった経済活動の縮小(変化)が、短期的には大気汚染物質や温室効果ガス排出量の減少をもたらしている。しかし、パンデミック収束後に、経済活動が元の姿に戻ると、汚染物質や温室効果ガスの排出もリバウンドし、むしろ、新型コロナウイルス対策により起こった経済の停滞・縮小が短期的には気候変動対策の実施を停滞させる可能性があると、指摘しています。  私は、この1年半に及ぶコロナ禍は、私たちの経済活動・日常生活に確実な変化をもたらし、在宅勤務、時差出勤、リモート会議など環境負荷の少ないワークスタイル、ライフスタイルを普及させ、更なる制度化や高度化が期待できるのではないか、更に、社会全体で共有していた価値観の変化、視座が変わってくるのではないか、と考えます。 <気候変動の被害>  2015年12月に採択されたパリ協定は、地球全体の気候変動抑制に関し、長期的な目標を定め、先進国に率先的行動を求めるとともに、すべての途上国の参加も包括する枠組みを構築しました。 ドイツの環境・開発団体であるジャーマン・ウオッチが公表した報告書「世界気候リスクインデックス(2020年版)」は、2018年、日本が、世界183カ国で最も気候変動被害が大きかった国、と評価しています。この評価の根拠となる指標には、気象災害による死者数、経済的損失等ですが、ここで、2018年に起こった国内の自然災害を振り返ってみます。 大阪北部地震(6月18日、死者5名、負傷者435名、住家全壊12棟、半壊273棟、一部破損41,459棟、火災7件)、平成30年7月豪雨(西日本豪雨、6月28日から7月8日、死者221名、行方不明者9名、負傷者421名、住家全壊6,296棟、半壊10,508棟、一部破損4,379棟、床上浸水8,937棟、床下浸水20,545棟)、台風第21号(9月4日、死者9名、負傷者467名、住家全壊1棟、半壊3棟、一部破損1,068棟、床上浸水3棟、床下浸水20棟)、北海道胆振東部地震(9月6日、死者41名、負傷者681名、住家全壊32棟、半壊18棟、一部破損12棟)で、当時の映像が即座に脳裏に浮かぶことばかりです。  また、気候変動による影響は自然災害だけではありません。2018年7月23日付け埼玉新聞ネット配信ニュースは、「日本列島は23日も高気圧に覆われ、各地で気温が上がり、熊谷市で午後2時16分、国内観測史上最高となる41・1度を観測した」と報じるなど、2018年の猛暑下で、5月から9月まで全国で92、710人が熱中症で救急搬送され、159人が死亡するなど、気候変動による様々な被害は、私たちのすぐそばに存在していることを忘れてはなりません。 <長野市バイオマス産業都市構想>  世界各国では、パリ協定のもと、脱炭素社会への転換が既に始まっています。省エネルギーの徹底や再生可能エネルギーの大幅な導入を進め、気候変動対策を生かした経済発展を実現しようとしています。気候変動をビジネスチャンスとも捉え、先進的な取り組みを進めているのです。 長野市は、現在、内閣府、総務省、文科省、農水省、経産省、国交省、環境省の7府省が共同で選定する「バイオマス産業都市」の認定(2021年9月~10月)に向け、作業を進めています。2050年ゼロカーボンを実現する脱炭素なまち、地域産業の発展と環境保全が良好な循環を生むまち等の将来像を描き、市域の農林業、工業の特長から、豊富に賦存する木質バイオマス資源、きのこ廃培地、食品廃棄物の3重点プロジェクトを軸に、地域のバイオマス利活用を推進し、地域循環・地産地消による環境にやさしく持続可能なまちづくりを目指す、と掲げています。 <長野市のリーダーシップ>  脱炭素で持続可能な社会への移行は、世界各国の目指すべき方向なのは間違いない、と考えます。国内各自治体の具体的な行動が重要なのであり、その取り組み自体はたとえ小さくても、国内全ての自治体が地域に即した取り組みを着実に進めることが脱炭素社会への大きな効果に繋がるのではないでしょうか。  長野市は、長野市が持つ特長を最大限生かし、リーダーシップを発揮し、気候変動、気候危機に待ったを掛けなければならず、私も以上のような視座で取り組んでまいります。 ※最後までお読みいただき、ありがとうございました。

一つ一つを教訓とする

 梅雨前線の影響で、中国地方では、広い範囲で土砂災害、河川の氾濫の危険性が高まっており、厳重な警戒が呼び掛けられています。 長野市でも、6日朝、篠ノ井小松原で地滑りが発生しました。発生場所は、県が指定する土砂災害警戒区域ではないものの、開発に制限がかかる国の砂防指定地、地滑り防止区域に指定されています。長野市担当課から、土砂崩落により工場一部が損壊、人的被害無し、国道19号線の通行止め、県土尻川砂防事務所において、検討会議を開催し、当面の対応について協議していく、と報告ですが、警戒が必要です。 ここ数年、この時期の集中豪雨、長雨による災害はほぼ常態化していると捉え、我が事として我が地域の防災・減災への取り組みを強化していかなければなりません。  7月3日に発生した静岡県熱海市の土石流災害現場は、土砂災害警戒区域に指定され、市もハザードマップに反映していたとのことですが、多くの家屋等が失われ、多数の負傷者、更に、7名の尊い命が奪われ、未だ、安否不明者が25名(7月7日時点)との報道です。心から哀悼の意を、心からお見舞いを申し上げます。 報道によると、市は2日午前10時に高齢者避難を発令するも、土石流発生までの間、避難指示の発令しなかった、とのことです。  5月、政府は避難情報に関するガイドラインを改定しました。改定の目的として、従来の「警戒レベル」をよりわかりやすくし、災害発生の危険度と、取るべき避難行動を、住民が直感的に理解するため、としています。 重要なのは、住民が速やかに状況を理解し、避難行動への判断へと繋げるための行政による正確な情報提供と適切な避難指示であるはずです。  私は、平成28年9月定例会個人質問で避難指示について、「水害に際して、住民の命を守る決め手となるのは、住民一人一人に正しい情報が確実に伝わる情報発信と、近隣住民が助け合って迅速に避難する住民避難の2点ではないか」と取り上げましたが、自治体には、空振りを恐れず、常に最悪の事態を想定し、確実に命を守る行動を促すための適切な判断がより求められている、と考えます。  長野市にも急傾斜地が多く、そこに暮らす市民も少なくありません。更に、避難場所が少ない、とも言われています。改めて、早急に解消すべき課題を洗い出さなければなりません。  加えて、7月7日付け信濃毎日新聞は重要な記事を掲載しています。熱海市は、安否不明者の氏名を公表したことで、一気に情報が集まり、一気に不明者が減少した、ということです。東大名誉教授の片田敏孝氏は、「対応が早く適切だった」と評価し、「公表が早いほど、救助できる可能性が高まる。不明者の情報がある程度絞り込まれたら、できるだけ速やかに公表する流れを災害対応のモデルケースにしなければならない」と述べています。  長野県は、安否不明者の氏名公表について、原則公表とし、熱海市の対応を「効果がある」とし、他方、長野市は、「方針が決まっていない。本人の意志が確認できていない中で情報提供できるのか判断が難しい」との見解を示しています。  熱海市は、西日本豪雨(2018年7月)時の岡山県による対応で、70人以上の安否不明者氏名の公表により、急速な被災状況把握に繋がった好例を参考にした、とのことです。 更に、全国知事会は6月、氏名公表について、「対象を明確にした効果的な活動が期待できる」とした意義を指針で記している、との報道があります。  正確な情報入手と伝達、避難指示等の適切な発令、避難場所の確保、安否不明者の氏名公表等、毎年のように起こる自然災害、一つ一つを教訓とし、私たちの生命と財産を守り抜く災害に強い地域づくりに、活かしていかなければなりません。

一つ一つを教訓とする

 梅雨前線の影響で、中国地方では、広い範囲で土砂災害、河川の氾濫の危険性が高まっており、厳重な警戒が呼び掛けられています。 長野市でも、6日朝、篠ノ井小松原で地滑りが発生しました。発生場所は、県が指定する土砂災害警戒区域ではないものの、開発に制限がかかる国の砂防指定地、地滑り防止区域に指定されています。長野市担当課から、土砂崩落により工場一部が損壊、人的被害無し、国道19号線の通行止め、県土尻川砂防事務所において、検討会議を開催し、当面の対応について協議していく、と報告ですが、警戒が必要です。 ここ数年、この時期の集中豪雨、長雨による災害はほぼ常態化していると捉え、我が事として我が地域の防災・減災への取り組みを強化していかなければなりません。  7月3日に発生した静岡県熱海市の土石流災害現場は、土砂災害警戒区域に指定され、市もハザードマップに反映していたとのことですが、多くの家屋等が失われ、多数の負傷者、更に、7名の尊い命が奪われ、未だ、安否不明者が25名(7月7日時点)との報道です。心から哀悼の意を、心からお見舞いを申し上げます。 報道によると、市は2日午前10時に高齢者避難を発令するも、土石流発生までの間、避難指示の発令しなかった、とのことです。  5月、政府は避難情報に関するガイドラインを改定しました。改定の目的として、従来の「警戒レベル」をよりわかりやすくし、災害発生の危険度と、取るべき避難行動を、住民が直感的に理解するため、としています。 重要なのは、住民が速やかに状況を理解し、避難行動への判断へと繋げるための行政による正確な情報提供と適切な避難指示であるはずです。  私は、平成28年9月定例会個人質問で避難指示について、「水害に際して、住民の命を守る決め手となるのは、住民一人一人に正しい情報が確実に伝わる情報発信と、近隣住民が助け合って迅速に避難する住民避難の2点ではないか」と取り上げましたが、自治体には、空振りを恐れず、常に最悪の事態を想定し、確実に命を守る行動を促すための適切な判断がより求められている、と考えます。  長野市にも急傾斜地が多く、そこに暮らす市民も少なくありません。更に、避難場所が少ない、とも言われています。改めて、早急に解消すべき課題を洗い出さなければなりません。  加えて、7月7日付け信濃毎日新聞は重要な記事を掲載しています。熱海市は、安否不明者の氏名を公表したことで、一気に情報が集まり、一気に不明者が減少した、ということです。東大名誉教授の片田敏孝氏は、「対応が早く適切だった」と評価し、「公表が早いほど、救助できる可能性が高まる。不明者の情報がある程度絞り込まれたら、できるだけ速やかに公表する流れを災害対応のモデルケースにしなければならない」と述べています。  長野県は、安否不明者の氏名公表について、原則公表とし、熱海市の対応を「効果がある」とし、他方、長野市は、「方針が決まっていない。本人の意志が確認できていない中で情報提供できるのか判断が難しい」との見解を示しています。  熱海市は、西日本豪雨(2018年7月)時の岡山県による対応で、70人以上の安否不明者氏名の公表により、急速な被災状況把握に繋がった好例を参考にした、とのことです。 更に、全国知事会は6月、氏名公表について、「対象を明確にした効果的な活動が期待できる」とした意義を指針で記している、との報道があります。  正確な情報入手と伝達、避難指示等の適切な発令、避難場所の確保、安否不明者の氏名公表等、毎年のように起こる自然災害、一つ一つを教訓とし、私たちの生命と財産を守り抜く災害に強い地域づくりに、活かしていかなければなりません。

6月定例会、議了

 6月25日(金)、今定例会に上程された令和3年度一般会計補正予算他16議案、承認6件、報告19件、請願8件等に関し、審議及び採決され、16日間の長野市議会6月定例会が終わりました。  既にご報告の通り、私は一般質問で登壇し、新型コロナワクチン接種、河川整備等について取り上げたところです。  6月定例会では、加藤長野市長の次期市長選への不出馬について大きく報道され、関心が集まりました。これから10月の市長選に向け、具体的な動きが出てくると思いますが、様々な課題に直面している長野市の行財政運営を進めていくに相応しい候補者が名乗りを上げ、候補者間の政策論争を通して、多くの市民の関心を呼び込んで欲しいと願います。  過日、長野市の人口動態最新版(令和3年5月31日作成)を目にしました。令和2年と平成27年との比較で、市の総人口は4、347人減(1.6%減)、総世帯数では6、440増(4.3%増)です。  また、私の地元である更北地区を見てみると、人口は526人増の34,012人、世帯数では947増の13、627世帯となり、人口減少と言われる中、人が集まる魅力のある地区であることを伺わせます。実際、地元地区全体を見まわしてみても、都市化の進展を感じます。  現在、長野市のみならず国全体で人口減少と少子化は、共通の課題となっており、長野市においても、今後の都市政策、農業政策、まちづくり等と密接に関わってきます。  少々、悲観的な表現をしますが、人口減少・超高齢社会への構造変化は現在進行形であり、動かしがたい事実であることを受け止めなければなりません。少子化と高齢化が同時に進んでいくことによる自治体における財政の硬直化に拍車がかかることが予想され、市民生活に及ぼす影響を直視していくことが必要です。  その上で、自治体議員もそうですが、特に首長には、政策のプライオリティーを明確に示すこと、柔軟な発想を持つこと、そして決断力が求められ、今、必要なのは、不安を少しでも確実に解消させる政策の実行により、すべての市民の安全と安心が担保された暮らしの実現を追い求めていくことではないか、と考えます。  現下のCOVID19や気候変動による影響等により、私たちの生活スタイルが見直され、地方回帰やワーケーション等に目が向けられ、国全体で行動変容がもたらされる時代に突入している、と思います。  そうした時代だからこそ、現在直面している人口減少等のマイナス要因ばかりを憂慮するのではなく、改めて、地域の資源、財産、長野市の強みについて見つめ直し、長野市が持つ強みを起点とした政策立案と実行、行財政運営を進め、安全で安心した持続可能な暮らしを将来へと繋いでいくプラス思考の視座に立った取り組みが必要ではないでしょうか。

6月定例会、議了

 6月25日(金)、今定例会に上程された令和3年度一般会計補正予算他16議案、承認6件、報告19件、請願8件等に関し、審議及び採決され、16日間の長野市議会6月定例会が終わりました。  既にご報告の通り、私は一般質問で登壇し、新型コロナワクチン接種、河川整備等について取り上げたところです。  6月定例会では、加藤長野市長の次期市長選への不出馬について大きく報道され、関心が集まりました。これから10月の市長選に向け、具体的な動きが出てくると思いますが、様々な課題に直面している長野市の行財政運営を進めていくに相応しい候補者が名乗りを上げ、候補者間の政策論争を通して、多くの市民の関心を呼び込んで欲しいと願います。  過日、長野市の人口動態最新版(令和3年5月31日作成)を目にしました。令和2年と平成27年との比較で、市の総人口は4、347人減(1.6%減)、総世帯数では6、440増(4.3%増)です。  また、私の地元である更北地区を見てみると、人口は526人増の34,012人、世帯数では947増の13、627世帯となり、人口減少と言われる中、人が集まる魅力のある地区であることを伺わせます。実際、地元地区全体を見まわしてみても、都市化の進展を感じます。  現在、長野市のみならず国全体で人口減少と少子化は、共通の課題となっており、長野市においても、今後の都市政策、農業政策、まちづくり等と密接に関わってきます。  少々、悲観的な表現をしますが、人口減少・超高齢社会への構造変化は現在進行形であり、動かしがたい事実であることを受け止めなければなりません。少子化と高齢化が同時に進んでいくことによる自治体における財政の硬直化に拍車がかかることが予想され、市民生活に及ぼす影響を直視していくことが必要です。  その上で、自治体議員もそうですが、特に首長には、政策のプライオリティーを明確に示すこと、柔軟な発想を持つこと、そして決断力が求められ、今、必要なのは、不安を少しでも確実に解消させる政策の実行により、すべての市民の安全と安心が担保された暮らしの実現を追い求めていくことではないか、と考えます。  現下のCOVID19や気候変動による影響等により、私たちの生活スタイルが見直され、地方回帰やワーケーション等に目が向けられ、国全体で行動変容がもたらされる時代に突入している、と思います。  そうした時代だからこそ、現在直面している人口減少等のマイナス要因ばかりを憂慮するのではなく、改めて、地域の資源、財産、長野市の強みについて見つめ直し、長野市が持つ強みを起点とした政策立案と実行、行財政運営を進め、安全で安心した持続可能な暮らしを将来へと繋いでいくプラス思考の視座に立った取り組みが必要ではないでしょうか。