長野市議会議員会派

改革ながの市民ネット

東京五輪、事前合宿

 新型コロナウイルスの流行から一年半が過ぎた今、ワクチン接種が進められているものの、変異株の出現により、未だ、状況は好転していない。長い闘いを強いられている医療従事者はじめ、多くの方々の心労と疲弊は察するに余りある。日々の奮闘に、深く敬意を表したい。  看護職全体の負担は今後ますます増えそうだ。以前、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は日本看護協会に対し、看護師五百人の確保を要請した。通常の診療に加え、ワクチン接種の業務により医療現場は限界に近づいているのでは、と思う。医療提供体制が崩壊すれば、救える命が救えなくなると懸念される、以前からの指摘が続いている状況だ。  昨日、東京五輪に出場する豪州のソフトボール代表選手団が来日し、事前合宿地である群馬県太田市に7月17日まで滞在する、との報道があった。選手たちの移動は制限され、毎日のPCR検査の実施など準備と行動管理等を担う自治体の負担が増すこととなるだろう。 太田市もワクチン接種等で大変多忙な業務の中での対応となるだろう。崇高でおもてなしの心で選手団を迎い入れる自治体、関係者等、全ての皆様に敬意を表する次第である。政府や組織委員会には決して自治体任せではなく、全面的なバックアップを求めたい。  そして、長野市においても、東京五輪事前合宿受け入れ事業が予定されており、7月11日から23日の13日間、デンマークの水泳代表チームが市内ホテルに滞在し、東和田のアクアウイングにて事前合宿に臨むこととなっている。  太田市と同様、選手団等に対し、毎日のPCR検査や公共交通機関の利用を禁じ、行動範囲を制限し、市民との混在を避ける、としているが、選手等の滞在中、長野市として特別な対策を講じる必要がある、と思われる。事前合宿期間の13日間、長野市における選手団に対する体制について確認しなければならない。  また、政府は、五輪期間中、各国の選手等に毎日行う検査の結果、仮に陽性の場合は出場を認めず、濃厚接触者も隔離し、診断を基に出場の可否を判断する、としている。  事前合宿期間中も同様の対応が取られるのか。仮に、事前合宿中に陽性者が出た場合、入院手続き、積極的疫学調査等の対応はどこが行うのか、誰が責任を持って対応にあたるのか、長野市を含む県内の医療機関や行政への負担や影響等はどれほどなのか等、負担は決して軽いものではないと思う。    既に国内では、105の自治体が事前合宿や交流事業を断念している、と報じられている。五輪開催そのものについて国会はじめ様々な議論が進められており、世論調査においても、多くの国民が開催に否定的な回答をしている。今、多くの国民が願っているのは、新型コロナの一日も早い収束なのである。  6月10日から長野市議会6月定例会が始まる。デンマーク事前合宿事業は、私が担当している長野市議会経済文教委員会が所管する事業の一つである。議論を尽くしていきたい。

東京五輪、事前合宿

 新型コロナウイルスの流行から一年半が過ぎた今、ワクチン接種が進められているものの、変異株の出現により、未だ、状況は好転していない。長い闘いを強いられている医療従事者はじめ、多くの方々の心労と疲弊は察するに余りある。日々の奮闘に、深く敬意を表したい。  看護職全体の負担は今後ますます増えそうだ。以前、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は日本看護協会に対し、看護師五百人の確保を要請した。通常の診療に加え、ワクチン接種の業務により医療現場は限界に近づいているのでは、と思う。医療提供体制が崩壊すれば、救える命が救えなくなると懸念される、以前からの指摘が続いている状況だ。  昨日、東京五輪に出場する豪州のソフトボール代表選手団が来日し、事前合宿地である群馬県太田市に7月17日まで滞在する、との報道があった。選手たちの移動は制限され、毎日のPCR検査の実施など準備と行動管理等を担う自治体の負担が増すこととなるだろう。 太田市もワクチン接種等で大変多忙な業務の中での対応となるだろう。崇高でおもてなしの心で選手団を迎い入れる自治体、関係者等、全ての皆様に敬意を表する次第である。政府や組織委員会には決して自治体任せではなく、全面的なバックアップを求めたい。  そして、長野市においても、東京五輪事前合宿受け入れ事業が予定されており、7月11日から23日の13日間、デンマークの水泳代表チームが市内ホテルに滞在し、東和田のアクアウイングにて事前合宿に臨むこととなっている。  太田市と同様、選手団等に対し、毎日のPCR検査や公共交通機関の利用を禁じ、行動範囲を制限し、市民との混在を避ける、としているが、選手等の滞在中、長野市として特別な対策を講じる必要がある、と思われる。事前合宿期間の13日間、長野市における選手団に対する体制について確認しなければならない。  また、政府は、五輪期間中、各国の選手等に毎日行う検査の結果、仮に陽性の場合は出場を認めず、濃厚接触者も隔離し、診断を基に出場の可否を判断する、としている。  事前合宿期間中も同様の対応が取られるのか。仮に、事前合宿中に陽性者が出た場合、入院手続き、積極的疫学調査等の対応はどこが行うのか、誰が責任を持って対応にあたるのか、長野市を含む県内の医療機関や行政への負担や影響等はどれほどなのか等、負担は決して軽いものではないと思う。    既に国内では、105の自治体が事前合宿や交流事業を断念している、と報じられている。五輪開催そのものについて国会はじめ様々な議論が進められており、世論調査においても、多くの国民が開催に否定的な回答をしている。今、多くの国民が願っているのは、新型コロナの一日も早い収束なのである。  6月10日から長野市議会6月定例会が始まる。デンマーク事前合宿事業は、私が担当している長野市議会経済文教委員会が所管する事業の一つである。議論を尽くしていきたい。