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元サッカー日本代表監督のイビチャ・オシム氏が逝去 ~指導力とは何かを教えてくれた人~

サッカー日本代表の監督を務めた、イビチャ・オシム氏(ボスニア・ヘルツェゴビナ出身)が 5月2日に逝去(享年80才)されたことが報じられ、多くのサッカーファンはもとより 氏の「語録」を知る多くの人たちと共に哀悼の思いを新たにいたしました。

 

 

オシム氏は、1990年の サッカーワールドカップイタリア大会で当時のユーゴスラビア代表を率いてベスト8に導き その手腕を買われて2003年に来日、J1ジェフ市原(当時)を優勝に導くなどして 2006年には日本代表の監督に就任しました。

 

 

 

ところが 就任1年余の2007年脳梗塞に見舞われ、道半ばで代表監督の退任を余儀なくされることとなりました。その後は日本サッカー協会のアドバイザーとして強化や普及活動にも協力され、(代表監督としての在任期間は1年余りでしたが)日本サッカー界に大きな功績を残したとして 2016年には外国人叙勲の「旭日小綬章」を受章しました。

 

この度の訃報に際し、サッカー関係者などから多くの追悼の意が寄せられています。

その(追悼の)多くは、単にチームを勝利に導いたことへの賛辞に止(とど)まらず、ときに哲学的な教えによって選手やチームを向上に導いた「指導力」に対する感謝の念であり、その原資となったのが、氏の独特な表現による「言葉の力」でありました。

 

 

 

 

日本サッカー協会の田嶋幸三会長も「オシム氏は 選手たちを掌握する力が素晴らしく、考えて 判断するトレーニングを徹底することによって確実に選手を成長させてくれました。ご自身は ユーゴスラビア紛争や病などで波乱万丈な人生を送られたかもしれないが、それゆえに「説得力のある言葉」によってわれわれに影響を与えてくれました。日本代表チームの監督に就任してからも多くの選手たちを成長に導いてくれ、名監督とは まさにオシムさんのような人だと思います。」とコメントを寄せています。

 

オシム氏は それまでの「スポーツ指導」の概念を変えるような選手指導を行ない、そういう意味でも大きな足跡(そくせき)を遺(のこ)してくれたといえるでしょう。

指導者 とりわけスポーツ指導者は、ときに理由なく選手に自分の考えを押しつけたり 選手が理解したか?納得したか?に思いを寄せること無く、一方的・強制的(ときに暴力的)に「おまえらはオレの手足となって言うことを聞いていればそれでいい。黙ってオレについてこい」という風に〝指導〟することが一般的でさえありました。

 

それに比して オシム氏は、絶妙な比喩(ひゆ)や例(たと)えを織り込んだ「言葉力(ことばりょく)」を駆使して指導の内容について選手を「納得(なっとく)」に導き、厳しい練習メニューにも選手が耐え得る地力をつけさせることに成功したのでした。

 

 

 

その「言葉」の数々は〝オシムの名言〟として今も語り継がれています。

■名言1:「リスクを負わないチャレンジはない」
■名言2:「限界には、限界はない。限界を超えれば、次の限界が生まれる」
■名言3:「ピッチで指示を待ち続けていたら、試合には負けてしまう」
■名言4:「敗北は最良の教師である。だが、だから明日の試合で負けたいとは言えない」
■名言5:「システムの奴隷になってはいけない」
■名言6:「古い井戸に水があるのに、新しい井戸を掘るのはやめたほうがいい」
■名言7:「相手より5歩余計に走れば、その5歩がすでに勝利の5歩だ」
■名言8:「奇跡といっても、自然に起きるわけではない」
■名言9:「サッカーの試合とは絶対に一人では成立しない」

これらは ほんの一部の名言。この他にも、私たちが思わず「なるほど」と〝納得〟させてもらえる言葉が、オシム氏の口から紡(つむ)ぎ出されていることを 私たちは今さらながら回顧するところです。

 

今に思えば、今までの日本人は 上意下達・男尊女卑・問答無用など、言葉をもって事柄の理由を説明することを忌避(きひ)し「○○とは そういうものだ。」との〝既定路線〟を走ることがヨシ(良し)とされてきた時代を生きてきました。

しかし、遠く西欧からやってきたオシム氏は 何かを伝えるときには、その理由を納得させること・その〝納得〟のためには 相手が「なるほど」と思えるような「言葉」を駆使して伝えること の大切さを体現してくれ、それまで私たちが籠(こ)もっていた 旧態依然の殻(から)を打ち破ってくれたのでした。

 

私自身 ときに言葉のやり取りを全てとして人と向き合うことが多い中、オシム氏の為業(いぎょう)は胸に染みるものでありました。

人を動かすのは、腕力では無い「納得力」であること、そのためには 相手のことを推し量り、ときにその心情にも思いを寄せる深い思慮がなければならない…在日わずか数年のオシム氏に 多くのことを学んだ者の一人でありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆長野市コロナ報告

5月1日(日)、長野市内で新たに48人(市15178~15234例)のコロナ陽性感染者の発生が報告されています。

 

5/1(日) 長野市におけるコロナ感染症の発生について [PDFファイル]

                ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/746843.pdf

 

そうはいってもワクチン接種を

ゴールデンウィーク前の月末、私の元(もと)にも「新型コロナウィルスワクチン追加接種(3回目)のご案内」が届きました。

私のワクチン2回目接種が 昨年10月だったので、そこから約6ヶ月 国の〝前倒し方針〟に副(そ)っての接種券送付ということになります。

 

 

 

 

私自身 さきの2回のワクチン接種の際には、正直いって 他人様(ひとさま)より先に接種を受けることについての遠慮があり、そうこうしているうちに2回目接種が秋の頃にまでズレ込んでしまいましたが、今や娑婆(しゃば)は いつ接種したかについてどーのこーの言われる風(ふう)でもなくなってきましたので、さっそくにネット予約を行ない 3回目接種を受けるようにしたいと思っています。

ただ 私の過去の接種において、2回目接種(モデルナ製ワクチン)の際には 手ひどい副反応に見舞われたことから、3回目接種においても 接種日翌日などに予定の無い日を選ぶようにしたいと併せ考えています。

 

 

 

 

 

ところで、新型コロナウィルス感染症拡大拡大抑止の〝決め手〟とされているワクチン接種ですが、3回目の接種率が いわば道半(みちなか)ばであることが伝えられています。

 

 

 

ワクチン3回目接種は、わが国の全世代の約53%となっており ようやく半数の人が3回目のワクチン接種を済ませているとのこと。

これは、私のように 接種券が届いておらす接種できない(→届けば接種を受ける)人が相当数おられることから 現時点で(3回目)摂取率が低いからといって直ちに悲観すべきことではありませんが、いずれにしても 接種券が届いた人においては、早晩に予約を取って(接種を)済ませていただきたいと願うところです。

ちなみに、長野県における3回目接種摂取率は 55,1%。

それを細分化すると、65才以上が89,2%・60~64才 78,6%と高率となっていますが、それに比して 40~49才 46,1%・30~39% 33,8%・20~29才 31,8%…と、いずれも〝過半数割れ〟の低率となっています。

 

 

 

このこと(年代別接種率)は、いわゆる「第6波」におけるオミクロン変異株の蔓延に伴う 現役世代への感染拡大に、悪しけく反映していたと分析されていました。

オミクロン変異株が若年層に蔓延するも、かかる世代の3回目接種が進み切っていない中 その年代を中心に感染はさらなる拡大をみせてしまい、年明けの爆発的感染の主要因となってしまいました。

その理由としては、ワクチン接種の際の副反応が怖い(イヤだ)とか ファイザー社製で接種を受けたいのにモデルナしか無いと言われて躊躇(ちゅうちょ)してしまった、などと様々なものがあるようですが、そこで考えてもらいたいのが「副反応は一時的だが コロナ症状(後遺症)は長期に亘ることがある」というものです。

私自身、2回目接種の際には 手ひどい副反応に見舞われたところですが、それは〝一夜限りの悪夢〟でありました。

接種の翌日には高熱も下がり、いくらか倦怠感はあったものの ほどなく正常に戻ってくれました。

しかし、これがホントにコロナに感染したら この具合の悪さが数日…もし後遺症が出たりすれば相当の期間 体調不良に苛(さいな)まれることになるのでしょう?

そんなことはご勘弁願いたいと 心底思うところです。

 

既にご案内のとおり、コロナワクチン接種に伴う発症予防効果の高さは各方面で実証されており、3回の接種を受ければ それ(発症予防効果)は約70%にも向上するとのことです。

 

 

 

 

コロナワクチン接種は あくまで任意であり、もっと言えば アレルギー体質などにより、受けたくても受けられない人が居られること等が前提としてありますが、それらの要件に無い人におかれては そうは言ってもワクチンを接種されることを改めてお勧めいたすところであります。

先日の記事で触れたとおり、コロナ禍においても いわゆる規制緩和が進む中、巷(ちまた)には多くの人が出られ 中には望まない接触をしてしまう場合もあることでしょう。

そんなときでも、とりあえず3回の接種を済ませていれば それだけで自己防衛の一助となることは間違いないところです。

そんなことを踏まえ、(私も含め)3回目のワクチン接種を積極的に受けるを旨(むね)としてゆきたいところであります。

 

 

 

 

 

 

 

◆長野市コロナ報告

5月1日(日)、長野市内で新たに79人(市15108~15186例)のコロナ陽性感染者の発生が報告されています。

 

5/1(日) 長野市におけるコロナ感染症の発生について [PDFファイル]

                ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/746807.pdf

 

 

 

〝新たなフェーズ〟下でのゴールデンウィーク

今年のゴールデンウィーク(GW)は、長い人で4/29~5/8までの 実に10日間の大型連休となっています。

そのうえで 今回のGWは、ここ数年のそれと ある意味で大きく違うGWとなっています。

2020年に蔓延を始めた新型コロナウィルス禍から2年有余、この間 社会は自粛 ゞ を余儀なくされ、行楽地や観光地は閑散を極めたところでありました。

それらの経過を経ての今年のGWは、社会経済も復興させねば を念頭に、政府が外国人入国者の要件を緩和するなどし 社会は「規制緩和モード」に移行する中での〝開幕〟となったところです。

 

JR長野駅前のコンコースには、内外から多くの観光客が訪れています。ここ数年では見られなかった人流(じんりゅう)を呈していました。

 

 

 

駅前東西連絡通路には「長野市臨時観光情報コーナー」が設けられており、観光客がパンフレットを手に 旅路に思いを寄せておられました。

 

 

 

一方、東口には 市の委託を受けて「コロナ無料抗原定性検査」の臨時検査所が設置されています。

私が見ている間には入室する人は居られませんでしたが、コロナ感染に不安を抱く人(無症状者限定)が気軽に検査を受けられる体制を取っています。

 

 

 

 

長野市内のメイン通りの「中央通り」は、人流が北へ ゞ と向かい流れています。

 

 

今年は、長野市にとっての大きな行事である『善光寺御開帳』が コロナ禍の影響で1年延長されたうえで斉行(開催)されており、それに併せて 長野市が「日本一の門前町大縁日」を開催しています。

 

[参考]日本一の門前町大縁日(長野市HP)

          ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/site/daiennichi/

 

 

中央通りのところどころで展示やイベントが行なわれています。

「トイーゴ前広場」や「セントラルスクエア」で ステージイベント等が開催されており、立ち寄った方々が目で楽しんでおられました。

 

 

 

言わずとも 善光寺(境内)には多くの善男善女が足を運んでいました。

中央通りのドン突きで信号待ちをしていると、多くの人が善光寺さんへと まるで呼び寄せられるように向かっていました。

 

 

 

人々のお目当ては、本堂前に建立された『回向柱(えこうばしら)』の御利益の拝受です。

 

 

 

御開帳のときだけ公開される「前立御本尊」から金糸(善の綱)で結ばれた回向柱に触れると 御本尊に触れたと同じ御利益に預かることができるとの言い伝えにより、善男善女は いわば回向柱に触れるために参拝しているともいえるものです。

 

 

 

私が足を運んだときにも、多くの人々が参道に並び 回向柱に触れる機会を待っていました。

 

 

 

その人波は山門を経て、仁王門近くにまで及んでいました。

 

 

 

これを逃せば、向こう7年は(前立御本尊の)御利益に預かることができなくなる…と、たとえ時間がかかっても 辛抱強く並び待っておられるのでした。

 

 

一方、こちらは飯綱高原。

先日オープンした『森の駅 Daiza housshi』が 賑わいをみせていました。

 

 

地元産のカラマツで造られた施設のオープンデッキでは、家族連れなどがランチを楽しんでいました。

 

 

 

 

台座法師池の畔(ほとり)では、家族キャンパーがテントを設(しつら)え 新緑の高原を満喫していました。

 

 

 

コロナ禍が引きも切らない社会状況ですが、春の好季節は移ろい 人々は癒(い)やしを求めて内外へと足を運んでいます。

その深層には、人々の日常(非日常)活動はもとより コロナ禍で疲弊した社会経済の立て直しが強く求められていることがあり、いわんや 社会は〝新たなフェーズ〟の下での(社会)運営に臨まんとしているところです。

 

ただ、例えば長野市においては コロナ感染状況は〝高止まり〟で推移しており(連休中の数値は低め傾向で推移)予断のならない状況が続いていることもまた事実です。

先日も触れましたが、私たちは いわば〝二刀流〟の社会生活…コロナ対策と社会活動の再興を期して、日常生活や外出行動を過ごすところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆長野市コロナ報告

4月30日(土)、長野市内で新たに66人(市15042~15107例)のコロナ陽性感染者の発生が報告されています。

 

4/30(土) 長野市におけるコロナ感染症の発生について [PDFファイル]

                ↓

https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/746803.pdf