6月22日に公示された「第26回参議院議員通常選挙(以下/参院選)」は、17日間に亘る選挙戦が9日に終わりました。
今回の参院選…とりわけ 長野県選挙区における選挙は、ある意味 特異な様態で推移することとなりました。
前々回から定数が「1」となった議席を巡り 各候補者が凌(しのぎ)を削る構図となっており、とりわけ いわゆる二大政党を標榜する立憲民主党(民主党)vs自由民主党(自民党)との〝対決の構図〟が、長野県における参院選の注目点となっているのは ご案内のとおりであります。
そのうえで 今回の参院選においては、現職の杉尾ひでや候補に対し 自民党がどんな〝タマ(候補者)〟をぶつけてくるかが、第一の関心事でありました。
で…自民党が最優先したのが「知名度」であったようです。
舌鋒鋭く論陣を張る杉尾ひでや議員は、与党にとって最もうるさい存在であり、この際は 杉尾議員を国会から排除する(落選させる)ことこそが (与党にとっての)安定した国会運営につながることから「兎(と)にも角(かく)にも杉尾(議員)を落とせ!」を最大のミッションに据え、そのため(杉尾氏追い落としのため)に どんなタマを用意すべきか に腐心したようなのでありました。
そこに白羽の矢が立ったのが、長野県をベースに ローカルメディアで活躍する(していた)松山三四六さんでありました。
三四六さんは、スポーツマン(柔道家)のうえに弁舌も滑らかで ローカルテレビのレポートやラジオのコメンテーターとして、長野県民 とりわけ若者層のカリスマ的存在であり、彼の言動にへの反響(影響力)は 県内では他に秀でるものがあります(ありました)。
そこに目を付けた自民党長野県連は「これ(三四六)なら(杉尾に)勝てる」と踏んで この参院選の長野県区の公認候補に大抜擢「イチ・ニの三四六!」をキャッチフレーズに、選挙に躍り出たのでありました。
しかして その〝三四六効果〟は抜群でありました。
若年層を中心に支持が広がり、遊説には人だかりができ SNSなどのネット媒体においても三四六候補の画像や映像が数多く配信されるなど、陣営の目論見(もくろみ)どおり その勢いは 杉尾陣営を土俵際へ押し込むほどのものがありました。
ただ…本来 闊達に交わされるハズの「政策論争」については、終始かみ合わないままに時間ばかりが経過してゆきました。
ご案内のとおり 現下の政治情勢は、国際的にも国内的にも さらには私たちが暮らす地域社会に至るまで厳しさと複雑さを増しています。
かかる局面にあって、政治(国会議員)の立場でどのように諸課題に対峙してゆくのか、その「中身」にこそ踏み込んで議論が交わされ それ(候補者の意見)を見比べ聞き比べることで、貴重な一票を誰に投ずるかを判断することこそが「選挙の意義」に副(そ)うものでありましょう。
しかし、今回の参院選 とりわけ長野県区においては、そのような議論による(候補者の)対比ではなく「知名度があるか無いか」の いわば人気投票的な選挙の様態となってしまったことは 残念に尽きないところでありました。
片やの候補が 各論にまで踏み込んで議論を求めても、片やは一般論に終始し議論はかみ合わない(深まらない)まま…何というか、(相撲で)四つに組む勝負を挑んでも 相手は土俵を回ってまわしを取らせない相撲に終始し、桟敷席の観客は肩透かしを食った感 とでも申しましょうか。
しかし、これは自民党にとって〝狙いどおりの展開〟だったようです。
各論(論争)を避け とにかく候補の人気にあやかって選挙期間を乗り切れば(当選すれば)、後は何とかなる。
繰り返せば、自民党の目的はただ一つ「杉尾を落とせ」なのです。
で その手法は、論戦によって相手(杉尾候補)をディベート(論破)するのではなく〝人気投票〟で勝星を得ようというもの、これは 真の「選挙の主役」である有権者にとっては 釈然としないことこのうえないところでありました。
今回(だけではありませんが)選挙を総じて ブレーンのMくんが当を得たコメントを発しています。
「政治の現実は厳しいもの。でも 概して政治家(候補者)はそこに触れようとせず、耳ざわりのイイことだけを並べて票を稼ごうとしている。これは姑息(こそく)以外の何ものではない。」
「オレらの今の社会生活・そして次代の者が生きる社会の将来像について責任のもてる議論を交わし、それを有権者が見聞したうえで選択基準とするべき。なのに実際には、そんな〝肝心な話し〟を避けたままに票稼ぎに腐心する…こんな選挙を繰り返していれば、世の中良くなんかなりっこない。」
そんなジレンマを抱えながらの選挙期間中でありましたが、終盤に差し掛かる頃 事態は大きく動く…というような生(なま)やさしいものではなく、まさに前代未聞の事態に陥ることとなりました。
長野県区においては、トップを走る候補における 過去の醜聞記事が複数の週刊誌が「○○砲」として報じられ、有権者の間に大きな疑問と不信感が広がりました。
そして 事(こと)はそれだけで収まらず、さらに大きな事態を引き起こすことに。
そのこと(候補の醜聞)に起因して 当初は長野市へ応援演説に来るハズだった安倍晋三元総理が 急きょ行き先を奈良に変えたのですが、あろうことか そこ(奈良)での演説中に、やはり奈良に住む暴漢の手にかかり生命を奪われる事態(事件)となってしまったのです。
まさに 国をも動かす事態…私たちは 唖然・呆然 言葉に尽くせぬ混乱に陥ったところです。
・・・・・。
何とも釈然としないまま、そして混乱を来(きた)した参院選が 10日に投開票日を迎えます。
が…かかる情勢の中でも、私たちは貴重な一票を投じなければなりません。
さまざな背景を踏まえたうえでの、有権者の賢明な判断が求められています。
昨日来 報道等で既に大きく報じられているとおり、8日の午前11時半頃 奈良市で参院選の応援演説をしていた安倍晋三元総理が暴漢の襲撃(銃撃)を受け、救急治療もむなしく逝去に至ってしまいました。
国政選挙の最中(さなか)、国家元首のいわば暗殺という蛮行には大きな衝撃が走り、私も含めて多くの国民が 驚きと悲しみに苛まれたことは言うまでもありません。
政治家への襲撃行為については、昭和35年に 岸信介首相(安倍氏の祖父)襲撃事件・浅沼稲次郎社会党委員長襲撃事件が記憶にあるところですが、まさか この令和の時期に非道な事件が勃発(再発)するとは…衆人の一人として怒りと遺憾の意を強めるところです。
人は「主張」という行為で自らの考えや意見を内外に示すことができます。
ただ、それは「力づく」では断じてあってはならないと思います。
自分の意見を通すために 考えの中身を伝えるのではなく、ただただ大声を上げる・恫喝(どうかつ)する。果ては拳(こぶし)を上げる。
現下のウクライナ問題も これに類していると思います。自国の主張を武力に代えて 力づくで併合を図ろうとする行為は「力づく」そのものです。
また、自分の意に反する者・気に入らない者がいれば 力(暴力)によって排除してしまおうという単純な論理。
それを実行に移してしまったのが、今回の事件でありましょう。
特に 今回は、民主主義の根幹とも言える「選挙」の最中(さなか)の事件(蛮行)であり、このことは 平時に増して重大な愚行でありました。
こんなこと(暴力)がまかり通れば、さらに社会(世論)は萎縮し 偏(かたよ)った方向へと転落していってしまうでありましょう。
武器を持たない者・力(暴力)の無い者の意見は封殺され、もっと言えば〝弱者の意見〟は潰(つぶ)されていく風潮が出来上がってしまうことになってしまう。
今は選挙期間中です。もし、安倍氏や その政党が支持できないというのであれば、選挙で民意を示すべきです。
この犯人の主張や考え方 ひいては今回の犯行の目的は知る由もありませんが、相手を力(暴力)でねじ伏せようと考えているとすれば それは民主主義への挑戦あり、私たちはそんな理屈に屈してはならないと思います。
今回の事件を受けたからこそ、私たちは選挙に参加(投票)すべきだと思います。
政治に対する意見(民意)は、暴力ではなく 選挙(投票)で民意を示すことこそが「国民の権利の行使」であるからです。
かといって、いわば「同情票」のような 感情に流されたままに投票するのは、また違うのではないか、とも思います。
あくまで政策本位・人物本位で、どの候補・どの政党が国民の代表にふさわしいかを 客観的・具体的に見比べ、民意(投票)に託すことが求められていると考えます。
一方「生命の重さ」について、こんな考えもあり 意を同じくするところです。
ブレーンのMくんは、特定の政治家の事件が ことさらに大きく報じられることに疑問を呈しています。
元 国家元首とはいえ、それは一人の人間。
人の代え難い生命が奪われる事件・事故については、この日のこと以外にも 残念なことに毎日のように報道されている。
過日には、齢(よわい)僅か2才で亡くなった(生命を奪われた)幼児の事件があり、その他にも 生活がままならなくなって自死を選んだ人の報道等もあるが、それとて同じ 代えがたい生命(いのち)。
高名な政治家の死は大きく取り上げられ、それ以外の人の死は軽んじられるようは風潮では 断じてあってはならないのでは、と。
心の声でありました。
今回の事件には 実にさまざまな背景があり、そのうえで「生命の重さ」についても考えさせられました。
安倍氏については、本来は長野に来るハズが 応援する者の過去の愚行が露見したことで 急きょ奈良へ変更となり、暴漢の毒牙にかかるようになってしまった とか、悪しき運命のようなものを感じざるを得ないところですが、いずれにしても 人ひとりの生命が、暴力によって断ち切られることになってしまったことは、許されざることであることは論を待たないところであります。
そんな 社会が大きく揺らいだ中での参院選…7月9日に 選挙活動の最終日を迎えます。
7月7日(木)・8日(金)、長野市内で新たなコロナ陽性感染者の発生が報告されています。
7/7日(木) 長野市におけるコロナ感染症の発生(61人/市18274~18334例)について
[PDFファイル]
↓
https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/751284.pdf
7/8日(金) 長野市におけるコロナ感染症の発生(58人/市18335~18392例)について
[PDFファイル]
↓
https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/751324.pdf
時節は7月を迎え、各地で梅雨も明けるなどし いよいよ夏本番となってまいりました。
彼方の山の端(は)には モクモクと入道雲が湧き上がっており、それだけで夏の風情を成しています。
ここのところは 各地で猛暑日が記録され、私たちは日々の暑さと戦う日常を余儀なくされています。
まさに いきなりという形で到来した「盛夏」そんな中、私たちは さまざまな事象から〝自己防衛〟しなければならないこととなっており、そのいくつかについて紹介し (私も含めて)注意喚起いたすところです。
◇6月の熱中症搬送者数が 過去最高を記録→誰もが陥(おちい)り得る身体異常に注意を
総務省消防庁の発表(速報値)によると、6月に熱中症で救急搬送された人が全国で1万5,657人を数え 6月の集計を始めた2010年以降で初の1万人を超え・同月の過去最多をカウントしたことが明らかになりました。
これまでは 2011年の6,980人が最多で、悪しき大幅更新となりました。
これは6月下旬に全国を襲った猛暑の影響とみられ、全体の7割が6/24~30日の1週間に集中したとのことです。。
さらには 搬送後に17人の死亡が確認され、これも これまで最多だった14人(11年)を上回ったとのことです。
この要因については、急に到来した異例の猛暑(気温上昇)に身体が慣れず 個々の体温調節が追いつかなかった可能性が考えられます。
このことについては、過日の本ブログでも触れましたが 身体を暑さに慣らす「暑熱順化」に努め、陽気が暑くなっても動じない身体づくりを行なうと同時に 小まめな水分補給や休息など、熱中症対策を講じることが肝要と強く思うところです。
「暑熱馴化のススメ」=倉野立人のブログ=
↓
https://blog.goo.ne.jp/kz2df777/e/192221fed4d771f419fc91ed1980e602
そして、併せて(熱中症予防に)欠かせないのが「朝食の摂取」と言われています。
この、至極あたりまえの〝日常生活のルーティーン〟が 熱中症対策に有効なのが、いわば盲点と言えるのかもしれません。
熱中症患者を収容した救急隊員や 受け入れた病院関係者の(熱中症者への)聞き取りによると、熱中症で担ぎ込まれた人の中に〝朝食を摂(と)らなかった〟と打ち明ける人が少なからずいるとのこと。
人が生きてゆくために 口から飲食物を摂取する「食事」は欠かざる行為ですが、とりわけ 今般の猛暑の気候の中で、一日の始動時でもある「朝」のタイミングに 食べ物や飲み物を摂ることが、なにいう熱中症予防に大きな効果があるとのことです。
活動のエネルギーとなるご飯やパンなどが身体に活力を蓄えてくれ、味噌汁やスープなどは 身体(健康)維持に欠かせない水分や塩分を補給してくれます。
その「朝の蓄え」こそが 猛暑に見舞われた身体を力強く(粘り強く)守ってくれるのですが、それが 朝に欠食のまま出かけてしまうと、いわばガス欠状態で走るクルマのよう…強い日光や室温・湿度を受けた末に「エンスト」となってしまうものです。
このように 私がしつこく熱中症に注意喚起するのは「熱中症は生命を奪う」ことからです。
(従前にも触れましたが)去年の夏、私の実母が熱中症状態に陥り あわやという状況となってしまったことがありました。
その場に居合わせた私は、熱中症の怖さを知り「これ(熱中症)は人の生命を奪う恐ろしい事象である」ことを実感したものでした。
みなさんには、そんな思いをしてほしくないし、万一 そんな取り返しのつかない状況に陥ることだけは避けていただきたい。ただ それだけのことなのです。
どうかみなさんにおかれては、暑い時期だからこそ 朝食をシッカリ摂って、熱中症に負けない身体づくりに努めていただきたいと願うばかりであります。
※次回は[注意喚起 2]「またもコロナ禍?」について触れさせていただきます。
〝コロナ禍〟発生から約3年が経過し、ここへきて 感染者数が減少に転じてきたような日が続いていました。が…6月下旬あたりから コロナウイルスの新たな感染者数が またも増加(微増)に転じたことが伝えられており、憂慮の念を再考するにいたりました。
この現象について 専門家は「大きな流行につながるかはまだわからないが、新たな変異ウイルスへの置き換わりなどに注意するなどして 改めて感染対策への意識を高めてもらう必要がある」としています。
最近の感染数の状況をみると、全国の新規感染者数は大型連休明けに一時増加した後 減少傾向が続いていましたが、6月に入って微増傾向が続き 6月末までの新規感染者数は 前週比の1,17倍となっています。
人口の多い東京都における新規感染者数は 前週比1,40倍に、対して 島根県のようなローカル県においても 6/28には過去最多の305人/日の感染が確認されるなど、前週日の2,95倍を記録することとなっています。
この(微増傾向の)要因について 厚生労働省の専門家会合は、
・ワクチン接種や感染によって得られた免疫が時間の経過で弱まってきていること
・いわゆる外出制限の緩和により 夜間の繁華街の人出が増加したこと
・猛暑に伴い 屋内でクーラーをかける機会が増えたが、室温(冷気)を維持するために喚起を行なわなくなり、閉鎖空間での(空気の)滞留がみられること
などを挙げています。
さらに、現下(コロナの)主流を占める「オミクロン変異株」について、最近では オミクロン株に さらなる変異株が登場することとなっており、それが感染再拡大の悪しき火種になっているとのことです。
その新たな変異株は「オミクロン株 BA,4 BA,5」と称されているそうです。
かかるBA,4・5は、旧来のBA,2変異株より感染力がさらに強いこと、さらに難儀なのが、過去の感染や接種で獲得した免疫やワクチン効果があっても感染してしまう「免疫逃避」の可能性があるらしいのです。
このことについて (前掲のとおり)いわゆる外出規制の緩和が進む中、とりわけ社会活動が活発な若い世代が 今後このBA4・5に感染しないか、非常に憂慮されるところです。
で…果たして 再燃する感染者数の微増傾向は いずれ「第7波」にまで増長するのでしょうか。
専門家は「今回の増加(微増)が一時的なものか「第7波」につながるかはまだわからない。ワクチン効果が時間経過と共に下がること・コロナ対策の緩和・猛暑の伴うクーラー使用による換気の不全・人々の外出機会の増加 など、さまざまな感染拡大要因が遍在する中、これを一時的な増加に止(とど)めるためにも 熱中症を避けながら可能な限り換気を行ない、体調が悪い場合は自主隔離するなど基本的な対策に努めていただきたい。」と述べていました。
私の住む長野市においては、さきに行なわれた大行事「善光寺御開帳」が 無難のうちに開催(終了)され、これを契機に 社会活動の本格再開に期待が寄せられているところでありますが、そこへきて 万が一「第7波」などということになれば またもや気勢を削がれることとなってしまうことから、今後の(コロナ禍の)推移を固唾をのんで見守るところです。
いずれにしても、変異に変異を重ねて生き残りに賭ける コロナウィルスのしぶとさ…飽くなき戦いは、今も続いています。
7月4日は、去る2020年(令和2年)7月3日夜から4日朝にかけ 熊本県南部を中心に降った記録的な大雨による「熊本豪雨」が発生した日です。
あれから はや2年が経過しましたが、私たちは あの甚大な被害を今も記憶に留めているところです。
「熊本豪雨」は、まさに〝アッという間の大規模水害〟でありました。
当時 九州南部に梅雨前線が停滞し、そこに温かく湿った空気が流れ込んだことや大気中の水蒸気が異常に増えたことなどにより 同エリアに「線状降水帯」が発生(停滞)しました。
特に、熊本県内を縦貫する「球磨川」上流域にあたる人吉市や球磨村・八代市坂本町などで球磨川の本流や支流が氾濫し、甚大な被害を及ぼすこととなってしまいました。
7月3日から4日にかけて 流域各地で24時間に400ミリを超える雨量を観測。球磨川の13カ所で氾濫が発生し 総浸水面積は1020ヘクタールに及びました。
浸水の深さは人吉市街地で3~5メートルに達するなど、戦後最大級の水害となったものです。
さらに、河川氾濫に加えて 河川沿いの山腹では土砂崩れが発生、扇状地の集落を飲み込みながら土石流が流下してゆきました。
一連の大雨による死者は(関連死等含)67人に上(のぼ)り、家屋被害は 全壊1,491棟・半壊3,112棟・浸水713棟・一部損壊2,079棟に及んでいます。
被災後 熊本県は、県内7市町村に24団地808戸の建設型仮設住宅を整備しましたが、今も (賃貸住宅を利用する「みなし仮設」なども含め)1,647戸/3,749人が仮の住まいを続けているとのことです。
災害(自然災害)は、いつも 突然に私たちの社会生活を脅かすもの。
そしてそれは 僅かな予兆を見せるものの、ある琴線を超えた瞬間に怒濤の勢いをもって私たちの下(もと)へと押し寄せてきます。
この(熊本豪雨)のときも、長雨が続いていると思っていた矢先 いきなりの形で(球磨川の)河川氾濫が起きて、後は止(とど)めを知らぬ〝暴れ川〟となったものでした。
私たちの暮らす長野市においても「令和元年東日本台風」の際には 千曲川堤防の決壊をはじめ甚大な被害を被りましたが、それとて 一夜にして河川流量が過大となったもの…そのスピードの速さには 為す術が無かったものは慚愧の極みでありました。
先日も触れましたが、今年は 結果として「空梅雨(からつゆ)」でありました。
その分、これからの時期に多雨があるのではないかと 大いに憂慮されます。
折しも 今、猛暑の日々を経過して後(のち) 台風4号が九州→本州に接近しつつあります。
あまたの自然災害を経験した私たちは、かかる状況において 最悪の事態を想定し、一朝事(いっちょうこと)あった際には 被害を最小限に止めるべく万全を期すべきことは 言うまでもありません。
◆長野市コロナ報告
7月4日(月)、長野市内で新たなコロナ陽性感染者の発生が報告されています。
7/4日(月) 長野市におけるコロナ感染症の発生(13人/市18178~18190例)について
[PDFファイル]
↓
https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/751055.pdf
◇ときならぬ〝ゲリラ豪雨〟
この日(3日)の午前11時頃 オフクロの面倒見のために須坂市に入ると、ときならぬ〝ゲリラ豪雨〟に遭遇しました。
それまで穏やか(曇天)だった空が、一点にわかにかき曇り ほどなく「ポツッ、ポツッ、ザァー!!」っと ものすごい勢いで雨が降ってきました。
坂が多い須坂市ですが、そこ(道路)を川のようになって雨水が流れ下ってゆきます。
路肩の側溝にも多量の雨水が流れ、枡(ます)の部分では流下する雨水が 噴水のように吹き上げていました。
この状況に遭遇した私は、空梅雨(からつゆ)だった今年の〝降雨の傾向〟を見たような気がして 憂慮の思いをいたしました。
自然というものは不思議なもので、四季を通じて〝帳尻〟を合わせるものです。
それほど雨が多くないままに梅雨を終えた中、今後 盛夏から初秋に向かううちに、梅雨で降らせ切らなかった雨(雨量)を これからまとめて降らせることになりはしないか。
いわんや、これからの時期の〝ゲリラ豪雨〟などの短時間での多量の降雨の心配であります。
顧みれば 3年前の「令和元年東日本台風」の際も 短時間の記録的豪雨が甚大な被害を及ぼしたものであることから、あの悪夢を知る者の一人としては この空梅雨のツケが後の某日に巡って来ぬよう「お天道サマ穏便なれ」と願うばかりであります。
いずれにしても、今年も集中豪雨に充分注意すべきことを 所管課に具申してまいります。
これとは別に、私の住む地域内で慶事が重なったことから 喜びと敬意を共有しながらご報告いたします。
◇地域において交通安全にご尽力された御仁に「交通安全功労者表彰」が授与される
1日(金)の信濃毎日新聞[北信欄]に、私もよく知る方が表彰の栄に浴された記事が載り、喜びと敬意を共有しました。
記事によると、永きに亘り 長野南交通安全協会(川中島分会)に所属し、分会長も歴任された徳竹浩一さんが、その功績により 関東管区警察局長・関東交通安全協会連合会長の連名で「交通安全功労者表彰」を受けたものです。
この表彰は、いわば関東一円の交通安全活動関係者を見渡しての表彰であり、まさに特筆すべき栄誉と申せます。
私の知る徳竹さんは、誠実・愚直・温厚…と その人柄の良さがにじみ出るような好人(こうじん)であります。
その方が ご縁あって交通安全協会に入られ、その後は その佳き人柄そのままに、地道に地域における交通安全活動に挺身してこられました。
交通安全協会の職務というものは、例えば地域のイベントの際には メイン会場には一切カオを出さず、会場の出入り口で車両規制を行なうなど「地味を絵に描いたようなもの」ですが、徳竹さんは それらを厭(いと)うことなく努められ、結果 地域の交通安全の陰(かげ)の存在として貢献してくださっています。
その揺るがぬ姿勢は 他の安協関係者の規範ともなり、徳竹さんの属する分会をはじめ 域内の交通安全協会分会は さまざまな面で交通安全推進に貢献してくださっています。
今回の徳竹さんの受賞は、受けるべきして受けたともいえるところでありますが、今回の受賞を得てなお後(のち)も 地域の交通安全維持にご貢献いただくことを期待するばかりであります。
◇長野市消防団 川中島第1分団が「小型ポンプ操法大会」の協会大会で 見事2位入賞!
この日「全国消防操法大会」の予選第2ラウンド(協会大会)で、私の住む川中島地区で活動する「川中島第1分団」が 見事2位入賞を果たし、関係者が喜びを共有しました。
この大会(以下/ポン操大会)は、有事(火災)に備え 消防団に配備してある消防ポンプの操法を競う大会です。防火水槽から吸水した水を「火点」と呼ばれる的(まと)に当てるための動作を競うもので、今年 域内から出場することになった川中島第1分団(以下/川1分団)は、5月から早朝練習に励み、さきに行なわれた長野市大会で優勝し その成績をひっさげて、次なるステージの「協会大会」に臨んだものです。
過去の練習の模様/倉野立人のブログ
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長野市(小型)ポンプ操法大会の訓練(練習)が行なわれています - 倉野立人のブログです。
今回、みごと好成績を収めた川1分団ですが、その道のりは 決して平坦なものではありませんでした。
コロナ禍で3年ぶりの開催となり、さまざまな事情から練習時間(日数)も限られる中、長野市大会の前に 一人の団員(選手)がケガ(ハムストリングス痛)に見舞われ、万全でない状態で大会に臨まざるを得ないことになりました。
そんな厳しい状況でありましたが、いや だからこそ選手ならびに団員は一致結束することになりました。
負傷した団員を庇(かば)うために補助員が(練習中の)代役を務めるなど 協力の精神をもって練習が重ねられ、また 出場しない団員も、ホースの巻き取りなど地道な作業により 選手をサポートしてくれました。
そして その甲斐あって、川1分団は協会2位という素晴らしい成績を収めるに至ったのです。
消防操法大会 協会大会の模様 [SBCニュースワイド]
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県消防学校で「消防ポンプ操法」大会・長野市周辺の消防団員が3年ぶりに技術競う | SBC NEWS | 長野のニュース | SBC信越放送 (1ページ)
ポンプを使った消火の技術や早さを競う消防団員の大会が、長野市で開かれました。大会は消防団員の技術向上のため、毎年開かれているもので、新型コロナが落ち着いたことか...
SBC NEWS
今回の川1分団の出場は、まさに消防団活動がめざすべきものを体現してくれたものでした。
消防団が活動する現場は、火災や地震などの災害であり 思いがけない危険が伴うものです。
そんな厳しい現場においても、機器を正確かつ確実に操作し 初期消火や当局(消防士)の補佐を全うする。
その中で同僚が危険に晒(さら)されピンチに陥ったときには、互いに助け合いながら被害を最小限に止める。
今回の出場により、川1分団においては 大会の好成績のみならず (大会への)訓練を通じて 消防団の活動意義を内外に再認識させてくれたと心から評するところであります。
今回の入賞を契機に、団員諸君には さらなるご活躍を期待すると同時に、今後も不断の消防団活動により 地域の安心・安全が維持向上することを願うばかりであります。
◇ときならぬ〝ゲリラ豪雨〟
この日(3日)の午前11時頃 オフクロの面倒見のために須坂市に入ると、ときならぬ〝ゲリラ豪雨〟に遭遇しました。
それまで穏やか(曇天)だった空が、一点にわかにかき曇り ほどなく「ポツッ、ポツッ、ザァー!!」っと ものすごい勢いで雨が降ってきました。
坂が多い須坂市ですが、そこ(道路)を川のようになって雨水が流れ下ってゆきます。
路肩の側溝にも多量の雨水が流れ、枡(ます)の部分では流下する雨水が 噴水のように吹き上げていました。
この状況に遭遇した私は、空梅雨(からつゆ)だった今年の〝降雨の傾向〟を見たような気がして 憂慮の思いをいたしました。
自然というものは不思議なもので、四季を通じて〝帳尻〟を合わせるものです。
それほど雨が多くないままに梅雨を終えた中、今後 盛夏から初秋に向かううちに、梅雨で降らせ切らなかった雨(雨量)を これからまとめて降らせることになりはしないか。
いわんや、これからの時期の〝ゲリラ豪雨〟などの短時間での多量の降雨の心配であります。
顧みれば 3年前の「令和元年東日本台風」の際も 短時間の記録的豪雨が甚大な被害を及ぼしたものであることから、あの悪夢を知る者の一人としては この空梅雨のツケが後の某日に巡って来ぬよう「お天道サマ穏便なれ」と願うばかりであります。
いずれにしても、今年も集中豪雨に充分注意すべきことを 所管課に具申してまいります。
これとは別に、私の住む地域内で慶事が重なったことから 喜びと敬意を共有しながらご報告いたします。
◇地域において交通安全にご尽力された御仁に「交通安全功労者表彰」が授与される
1日(金)の信濃毎日新聞[北信欄]に、私もよく知る方が表彰の栄に浴された記事が載り、喜びと敬意を共有しました。
記事によると、永きに亘り 長野南交通安全協会(川中島分会)に所属し、分会長も歴任された徳竹浩一さんが、その功績により 関東管区警察局長・関東交通安全協会連合会長の連名で「交通安全功労者表彰」を受けたものです。
この表彰は、いわば関東一円の交通安全活動関係者を見渡しての表彰であり、まさに特筆すべき栄誉と申せます。
私の知る徳竹さんは、誠実・愚直・温厚…と その人柄の良さがにじみ出るような好人(こうじん)であります。
その方が ご縁あって交通安全協会に入られ、その後は その佳き人柄そのままに、地道に地域における交通安全活動に挺身してこられました。
交通安全協会の職務というものは、例えば地域のイベントの際には メイン会場には一切カオを出さず、会場の出入り口で車両規制を行なうなど「地味を絵に描いたようなもの」ですが、徳竹さんは それらを厭(いと)うことなく努められ、結果 地域の交通安全の陰(かげ)の存在として貢献してくださっています。
その揺るがぬ姿勢は 他の安協関係者の規範ともなり、徳竹さんの属する分会をはじめ 域内の交通安全協会分会は さまざまな面で交通安全推進に貢献してくださっています。
今回の徳竹さんの受賞は、受けるべきして受けたともいえるところでありますが、今回の受賞を得てなお後(のち)も 地域の交通安全維持にご貢献いただくことを期待するばかりであります。
◇長野市消防団 川中島第1分団が「小型ポンプ操法大会」の協会大会で 見事2位入賞!
この日「全国消防操法大会」の予選第2ラウンド(協会大会)で、私の住む川中島地区で活動する「川中島第1分団」が 見事2位入賞を果たし、関係者が喜びを共有しました。
この大会(以下/ポン操大会)は、有事(火災)に備え 消防団に配備してある消防ポンプの操法を競う大会です。防火水槽から吸水した水を「火点」と呼ばれる的(まと)に当てるための動作を競うもので、今年 域内から出場することになった川中島第1分団(以下/川1分団)は、5月から早朝練習に励み、さきに行なわれた長野市大会で優勝し その成績をひっさげて、次なるステージの「協会大会」に臨んだものです。
過去の練習の模様/倉野立人のブログ
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長野市(小型)ポンプ操法大会の訓練(練習)が行なわれています - 倉野立人のブログです。
今回、みごと好成績を収めた川1分団ですが、その道のりは 決して平坦なものではありませんでした。
コロナ禍で3年ぶりの開催となり、さまざまな事情から練習時間(日数)も限られる中、長野市大会の前に 一人の団員(選手)がケガ(ハムストリングス痛)に見舞われ、万全でない状態で大会に臨まざるを得ないことになりました。
そんな厳しい状況でありましたが、いや だからこそ選手ならびに団員は一致結束することになりました。
負傷した団員を庇(かば)うために補助員が(練習中の)代役を務めるなど 協力の精神をもって練習が重ねられ、また 出場しない団員も、ホースの巻き取りなど地道な作業により 選手をサポートしてくれました。
そして その甲斐あって、川1分団は協会2位という素晴らしい成績を収めるに至ったのです。
消防操法大会 協会大会の模様 [SBCニュースワイド]
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県消防学校で「消防ポンプ操法」大会・長野市周辺の消防団員が3年ぶりに技術競う | SBC NEWS | 長野のニュース | SBC信越放送 (1ページ)
ポンプを使った消火の技術や早さを競う消防団員の大会が、長野市で開かれました。大会は消防団員の技術向上のため、毎年開かれているもので、新型コロナが落ち着いたことか...
SBC NEWS
今回の川1分団の出場は、まさに消防団活動がめざすべきものを体現してくれたものでした。
消防団が活動する現場は、火災や地震などの災害であり 思いがけない危険が伴うものです。
そんな厳しい現場においても、機器を正確かつ確実に操作し 初期消火や当局(消防士)の補佐を全うする。
その中で同僚が危険に晒(さら)されピンチに陥ったときには、互いに助け合いながら被害を最小限に止める。
今回の出場により、川1分団においては 大会の好成績のみならず (大会への)訓練を通じて 消防団の活動意義を内外に再認識させてくれたと心から評するところであります。
今回の入賞を契機に、団員諸君には さらなるご活躍を期待すると同時に、今後も不断の消防団活動により 地域の安心・安全が維持向上することを願うばかりであります。
2日の深夜(午前1時頃)まさに突然という形で 携帯電話(スマホ)のauなどを運営するKDDIと沖縄セルラー電話が、全国のau携帯ならびUQ(別ブランド)などの電話とデータ通信が利用しづらい状況に陥ったことを発表したことが報じられました。
当初は早期に回復されるような報道もありましたが、あにはからんや 状況は一向に改善せず、丸一日が経過しても「電話できない。LINEもつながらない。」といった状況が続き、auユーザーが困り果てている様子が伝えられています。
現下、私たちの社会生活に 携帯電話(スマホ)は欠かせぬ存在であることは ご案内のとおりです。
その〝存在の大きさ〟は 実に多岐に亘っています。
いわゆる基本機能である「電話機能」はもとより、メールやSMS さらに近年ではLINE通信が重宝されており、人と人とをつなげる欠かせぬ通信手段となっています。
さらに最近では、バーコード決済などのキャッシュレス支払い機能や、銀行の通帳そのものをスマホ内に移管するサービスも提供され、いわば電話とFAXと財布(あとカメラやビデオなど)とをコンパクトにまとめ ワンストップで利用できる便利このうえない機器として位置づけられています。
その便利な環境が一変…今回の通信障害のせいで、電話などの相互通信・はては一部の決済手続きも行なうことができない事態となり、多くの人(auユーザー)の社会生活に支障が来(きた)されていました。
かかるKDDIの通信(ネットワーク)システムは、個人同士の通信のみならず au携帯電話のネットワークを利用した業務にも支障が来されることに。
例えば ヤマト運輸(ヤマトホールディング)では、ホームページの荷物問合せシステムが更新されなくなったとのこと。
また 気象庁においては、気温や降水量を測定する「アメダス」の一部データが配信できなっているそうです。
また 個人の通信事情においても、例えば ここのところの猛暑傾向に伴い「熱中症」など身体に異変が生じ 119番通報が必要になったときでも、もし当事者がauユーザーの場合は迅速な通報ができないことになる(なっている)ことから、このこと(通信障害)が よもや人の生命に関わることになりはしないかと懸念されることも報じられていました。
このことについて、自治体によっては「(緊急の際は)固定電話や公衆電話を利用してください」と呼びかけていますが、携帯(スマホ)があることを前提にされている今の社会状況の中では 直ちに固定電話や公衆電話を使用するなどの〝先祖帰り〟は難しいと言わざるを得ないところです。
今回の通信障害騒動は、(繰り返しになりますが)私たちが いかに携帯(スマホ)に頼り切った生活を送っているかの証左となりました。
かくいう私も同じ…普段の通話はもとより、LINEやメールの通信や 日常の買い物のバーコード決済・果ては銀行の通帳までもスマホに移管しており、ほぼ100%の社会生活がスマホ無しではいられない状態になっています。
私はドコモユーザーのため 今回の通信障害の被害には遭いませんでしたが、これは全く「明日は我が身」のこと…いつ なんどき自分の使う通信サービルが障害に見舞われるかも知れないことから auユーザーさんたちが被った通信トラブルには、甚(いた)く同情を禁じ得ないところです。
かかる携帯通信システムは、まさに現代社会の「アキレス腱」と言えるでしょう。
それは身体(社会)を支える重要な部位であり、一度(ひとたび)そこに支障が生じれば 歩くことも侭(まま)ならなくなってしまう。
私たちは「便利」に慣れ過ぎているのかもしれません。
今や あって当たり前の携帯(スマホ)とて 所詮は人の造った造形物(システム)です。
さまざまな状況によっては 故障もするし機能不全に陥ることもあること(可能性)を念頭に置きながら社会生活を送るべし。
身をもって教唆を受けた感でありました。
なお、KDDIにおいては 必死の復旧作業を行なっており、3日の8時時点で「西日本(静岡・長野・富山県以西) ならびに東日本ともに70%程度回復している」と明らかにしています。
が…全面復旧のめどは、当初の「西日本は午前7時15分・東日本は午前9時半」であったものを先送り。西日本は午前11時に〝後ろ倒し〟し、東日本の復旧目標は改めて公表するとしております。
この混乱は しばらく尾を引くこととなりそうです。
ネットのニュースで、太平洋に面した海岸に〝毒クラゲ〟が大量に漂着し、注意が呼びかけられていることが報じられました。
これを目にした私は 過去に味わった〝痛い思い〟を思い出すと同時に、かかるクラゲの毒のみならず 生物の「毒」について本当に気をつけるべきことを (私を含めて)改めて注意喚起するところです。
報道によると、6月末からここのところ、太平洋岸(この報道は神奈川)の海辺には 例年よりも早く、猛毒を持ち“海の危険生物”といわれる「カツオノエボシ」が それも大量に漂着しているとのことです。
「カツオノエボシ」は 半透明の風船のような風体(ふうてい)で、プカプカと海を漂うクラゲの一種です。
しかし その正体は恐ろしいもの。海面に出た 見ようによっては美しい見かけとは裏はらに、海中に垂れ下がる細長い糸のような“触手”に毒針が付いており、それにもし触れようものなら ビリッとした激しい痛みを伴うことになるとのこと。このことから 別称「電気クラゲ」とも呼ばれているそうです。
このクラゲの毒、決して侮(あなど)ることはできないもので、刺された際の激痛はもとより 遊泳中に被害に遭うと、(刺された)ショックで溺れかけてしまったりすることもあるとか。
で この〝クラゲ毒〟の痛み…カツオノエボシではありませんでしたが、私も昔 味わった経験があるのです。
まだ20才代のとある夏、大学(寮)友人と海に出かけた際(確か伊豆方面) 海で泳いでいると、全身にチクチクとした痛みに襲われたのです。
何というか、全身に画鋲が刺さったような えも知れぬ激しい痛みでした。
隣りにいた友人も同じ。互いに「イテテテ!」となりながらも どうにか岸に戻りましたが、(岸に)上がって互いの腕や背中を見ると 全体的に赤い斑点のようなものができており、痛みが継続しておりました。
その後 二人は「海の家」に駆け込み事情を話すと、どうやら二人は クラゲの群れの中に入ってしまったのではないかとのこと。
そのときは そこで薬を塗布してもらい大事には至らなかったものの、あの独特の痛みは 忘れることはできません。
私の痛い経験は それだけで済んだものでしたが、おそらく「カツオノエボシ」に関しては、万一刺されでもしようものなら ただ痛いでは済まないのではないかと思います。
で、かかる〝生き物の毒〟についての最も恐れるべきもの(症状)は「アナフィラキシーショック」と言われているのは ご案内のとおりです。
「アナフィラキシーショック」は、かかるクラゲやハチ(蜂)などの毒に複数回に亘り見舞われると、人によっては身体に激しいアレルギー症状が生じ、ひいては呼吸困難に陥るケースもあるものです。
特に 高齢者や心臓・呼吸器の弱い方などは、それ(アナフィラキシーショック)により生命の危険が伴うことから、本当に侮ることはできません。
そのうえで これからは、例えば海辺においては かかる〝クラゲ〟が、陸地においては〝ハチ〟が跋扈(ばっこ)する時期を迎えることから、私たちは充分に気をつけなければなりません。
(この〝ハチ〟についても、ガキのころ「クマバチ(クマンバチ)」に よりによって指先を刺されたことがあり…その痛かったことも苦い思い出となっています)
今回の 大量の「カツオノエボシ」漂着騒動、例年であれば 8月を過ぎてから聞かれるそうですが、今年に関しては 異例の早さで確認されており、その要因として、海から陸方向へ吹く南風が 例年よりも長時間に亘り同じ方向に吹き続けたためのようです。
他方〝陸地〟においては、平地でも 例えば空き家の軒先に大きな蜂の巣が営巣されるなど 私たちの身近なところで〝危険な存在〟が散見(遍在)されるなど、生物のもつ毒について油断ならないことは どこのエリアでも共通しているようです。
自然界に営む生物たちは、自己防衛のためや 自らが生き抜くための武器として「毒」を有し、えてしてそれは 人間に思わぬ被害を及ぼしてしまいます。
但し それは、当の生物にとっては他意の無いもの。彼らを責めるわけにはゆかないでしょう。
私たち人間どもは あくまで自己責任・自己防衛の〝原則〟を守りつつ、それでも ゆめゆめ「アナフィラキシーショック」などに陥らないよう、充分に注意すべきことを 共々に再確認したいところであります。
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