長野市議会議員会派

改革ながの市民ネット

新年度スタート!

 4月2日、毎年恒例の更北地区青少年育成部会主催で子どもたちの無病息災を願う「流し雛」が川中島古戦場史跡公園内にて行われました。第17回目となったこの日、家族連れなど大勢の方々にご参加いただき、小さな雛人形にそれぞれ願いごとを書き入れ、わらで作った小舟に乗せて公園内の小川へ浮かべ、流されていました。開催にあたって母校長野南高校茶道部の生徒さんからお茶の振舞い、唱歌と童謡を愛する会の皆様によるコーラスの披露、穏やかな心地良い時間だったと思います。ご協力いただいた皆様には感謝です。 子どもたちの成長は誰もが願うことであり、4月を迎えこの春入学式を迎えられる幼保小中高、そして大学、専門学校など大いなる期待を抱いているのではないかと思います。また、この春から社会人としての第一歩を踏み出した方々も多いのではないでしょうか。  私自身振り返れば平成5年4月、新入社員として入社式を迎え、期待と不安に胸を躍らせておりました。私の学生時代はちょうど1989年~1992年で1986年12月-1991年2月までの株式や不動産を中心にした資産の過度な高騰、経済拡大期間であったバブルの時代の真っ最中の頃でした。東京都の山手線内側の土地価格でアメリカ全土が買えるといわれたほど日本の土地価格は高騰、好景気の中、東京での学生生活を送っておりました。 当時、私自身が就職活動を始めた大学3年時の1991年はまだまだ学生側の売り手市場であり、比較的スムーズに就職活動が行えた、と今思えば、恵まれた環境に居たのではと思います。社会人となる!これまでとは大きく異なり、自分で稼いで自分で生きていく、責任と将来をしっかり見据えながら生活をしていかなければ、と考えていたと記憶しております。この春、新社会人となられた方々には前向きに取り組んでいっていただき、仕事を通して一回りも二回りも大きく成長していくことを願っております。  そんな中、今年2月より「プレミアムフライデー」が始まっているようです。実際、多くの企業や団体がこの制度を運用していくことは難しいと思いますが、単なる掛け声で終わってしまうのではないか、日本にはあまり馴染むものではないとも感じますが、しばらくは見守っていくしかないのかな、と感じます。  もう一つ、日本政府は人口や労働力人口が減少している中で、長時間労働や残業などの慣習が日本経済の足を引っ張っており、生産性低下の原因になっているとし、働き方改革に積極的な動きを見せております。  働き方改革を進めている理由は、(1)日本の人口、特に労働力人口が継続して減少していること、(2)日本の長時間労働がなかなか改善されていないこと、(3)政府が奨励しているダイバーシティー(多様性)マネジメントや生産性向上が働き方改革と直接的に繋がっていることが挙げられております。 生産性の向上だとか経済成長を優先する考え方には大きな間違いはないとも思いますが、それに比例して従業員の生活の質の悪化を招くのは大きな問題です。働き方改革が労働者の健康や生活の満足度を優先的に考慮して実施されることを望むところであります。これまでも「ワーク・ライフ・バランス」が声高に言われ続けており、多くの企業でも時間外勤務ゼロ運動(ノー残業デーの実施)、リフレッシュ休暇、有給休暇取得推奨等の取り組まれているのではと思います。例えば、今日でも中々、有給休暇取得率や平均取得日数の改善が進まないのが現状ではないかと思います。その理由は、有給休暇が取れない、若しくは、取り難い職場環境にあるのが現状ではないか。実際、私も17年弱のサラリーマン生活の中で有給休暇を取得したことはありませんでしたし、よっぽどのことが無い限り会社を休む、ということはありませんでした。こうした考え方も良くないのかもしれません。所謂、日本企業文化、美学、忠誠心等々、こうした根本的な考え方の変革が必要なのかもしれません。  厚生労働省が2014年に実施した調査では、回答者の68.3%が有給休暇の取得に対して「ためらいを感じる」と回答、その最も大きな理由(複数回答)では、「みんなに迷惑がかかると感じるから」を挙げ、「職場の雰囲気で取得しづらいから(30.7%)」や「上司がいい顔をしないから(15.3%)」を理由として挙げるなど、多くの労働者が職場の雰囲気や上司・仲間の視線を意識していることが伺えます。  働き方改革は、有給休暇取得、長時間労働の是正、ワーク・ライフ・バランスの実現で生活の質の向上、また、非正規労働者の処遇改善などを通して多様な人材が労働市場で活躍できることを目指していると思いますが、企業、経営者側からすると時には大きな障壁にもなり、重い負担となることもあろうかと思います。私も感じていた日本の労働者側の美学であったり、互いに協力して物事を前に進めていく日本が世界に誇るチームワーク、こうした古き良き時代の伝統を変に壊すことなく、労働者の健康や生活の満足度を高めていく施策が重要であり、実施されることを望みたいところであります。そこは労使が一緒になって会社経営のこと、従業員一人ひとりの生活のこと、職場環境のこと等、考えていくことが大事なのかもしれません。行政として中々立ち入れない事柄も多いのは承知しておりますが、単なる号令であったり、ポピュリズムでない労働行政の手腕が問われているのではないでしょうか。夢や希望を持ち、志を大きく抱いて入社した将来を担う若者に期待に社会が裏切ることのないような社会にしていかなければならないと思います。

防災:一人ひとりの生命を守る

 ちょうど1年前の長野市議会3月定例会において、犀川と千曲川に挟まれた地元更北地区内での重要水防箇所(=国交省HPより、「洪水時、濁流が堤防を越えてあふれ出したり、その濁流で堤防が壊されたりする場合があり、そのようなとき被害を未然に防ぐため、水防団の方々が土のうを積んでせき止めたりする「水防活動」をして堤防や人々を守ります。そうした事態をいち早く察知するため、洪水が一定の規模(水位)になると水防団の方々は危険な箇所がないかどうか、堤防を巡視、点検します。しかし堤防を点検する区間はとても長いため、あらかじめ注意しておく水防上重要な区間」)について質問しました。 以下、質問内容(一部抜粋) Q:『犀川と千曲川に挟まれている更北地域内については、千曲川河川事務所から、洪水時に危険が予想され重点的に巡視点検が必要な重要水防箇所として、危険度A・Bランク20か所以上が公表されております。河川整備についてはこれまでも国に要望等ご努力されていることは承知しておりますが、現時点での、更北地区における重要水防箇所の安全対策について、本市としての基本的認識と今後の対応について、どのようなお考えか』 A:『建設部長からの答弁:治水対策の骨幹をなす千曲川、犀川が市内全域にわたって整備され、洪水を安全に流下させることができるよう、河川整備改革に基づく築堤整備が早期に着手されることはもとより、重要水防箇所が解消され、地域の皆様が安心して暮らせるよう、国へ要望していく』  というものでありましたが、最近、この件についての情報を私自身、得ていたので本日(3/7)、建設部河川課に重要水防箇所改修状況を確認しました。 すぐに担当課の方で確認を取っていただき、大変嬉しい報告をいただきました。  私の地元である丹波島地域の北側を流れる犀川右岸、ちょうど丹波島橋下付近に重要水防箇所Aランク(水衝部にある堤防の前面の河床が深掘れしているがその対策が未施工の箇所。橋台取り付け部やその他の工作物の突出箇所で、堤防護岸の根固め等が洗われ一部破'損しているが、その対策が未施工の箇所。波浪による河岸欠壊等の危険に瀕した実績があるが、その対策が未施工の箇所)があるのですが、来月4月から約80mの護岸補修工事が着工し、7月には完了予定、の計画がされている、とのことでした。災害について100%はありませんが、これまでより水害からの地域を守る観点から、安全が確保され安心して生活することができると思います。決して、私の質問が功を奏した、とは言えませんが、私自身が課題と考えていたことが解消に向かう、ということが嬉しく思います。  いかなる災害であっても一人ひとりの生命を守る、という基本原則で、これからも防災について取り組んで参ります。

長野市議会3月定例会で登壇

 6日、市議会3月定例会個人質問で登壇しました。今回は質問時間19分(答弁含まず)と、これまでの持ち時間と比較しても長く、質問原稿を作成する際にも苦労しました。2月は、会派視察、後援会新年会、議会前の勉強会、理事者側からのレク、会派新聞作成、そして個人質問に向けた準備、と精神的にもかなり追い込まれたものでありました。それでも、何とか本日、個人質問を無事に?終えることが出来ました。  以下、質問原稿を掲載します。(時間の関係で省略した箇所もあります) 1.防災分野 ア: タイムライン(事前防災行動計画)について伺います。  昨年3月に、「長野市洪水タイムライン案」が作成されましたが、その半年後には、タイムラインが実際に運用される事態に直面することになりました。具体的には、8月下旬から10月中旬にかけて上陸した台風第7号、第11号、第9号、第10号が、前線を刺激し大雨となり、長野市内において、避難準備、避難勧告が発令されたからです。タイムラインは、台風などが発生してから上陸するまでの間のそれぞれの役割と「いつ・何を・誰が」の3要素を明確にした対応行動を、細部に渡り規定するものであり、そのポイントは台風や集中豪雨などの場合に、災害が起こった時には既に避難を完了していなければならない、ということにあります。 そこで伺いますが、昨年の台風の際に、「長野市洪水タイムライン案」が目的通りに運用されたのでしょうか、また、運用されたのであれば、その時のオペレーションや定めた内容等について何か改善すべき点があったのか、昨年の実態について伺います。 イ:防災教育について伺います。  先月2月4日に真島小と同校PTAの主催で4年生による防災教育の活動報告会「だんごむし広場」と慶応義塾大学環境情報学部、大木聖子准教授の講演会が開かれました。昨年度と今年度の2年間に渡り、大木先生の研究室と真島小の4年生が連携し、防災教育の取り組みが行われてきました。報告会では、児童が校区内を自ら歩きながら危険な箇所を探して作成した「危険度別防災マップ」と、消火栓が多いなどの「良いところマップ」等が発表され、地区内外から参加した多くの方々が熱心に耳を傾けておりました。また、慶応の研究生からは、保護者に行ったアンケート結果が報告され、一例ですが、非常持ち出し袋を備えた家庭が1年前と比較して3倍以上に増えるなど、児童の防災教育を通じて各家庭の防災意識が高まった、という発表がありました。 大木先生は「長野市には長野盆地西縁断層(セイエンダンソウ)が走っており、地震のリスクが存在している地域であることから、日本一、防災教育に熱心な地域になってほしい」という思いで真島小との防災教育に取り組んだとのお話しをされておりました。また、防災教育の現状について「定められた教科書が無い中で、学校の先生がそれぞれ工夫して授業を行っている。充分な学習時間を確保できないことや、学校の先生自身も、体系だった防災教育を受ける機会がなかったことから、手探りで取り組まれている」と指摘しておりました。  私もこの報告会に参加したことで、水害、震災等、いつどこで起こるか分からない災害から自分の身を守るためには、小学校における防災教育が大変有意義であることを知ると共に、2年目にあたる今年度は、地域の積極的な協力もあり、まさに地域全体への防災教育に繋がっていると感じました。そこで3点伺います。 (1)、学校における防災教育の体制を構築するために、小学校の教職員を対象に、定期的に専門家による防災講座を開催すべきと考えるが如何か。 (2)、真島小学校は、防災おたより「月刊だんごむし」を使い、朝の学活等を利用し、担任の先生による毎月10分間のミニ授業を行ってきた、とのことです。防災教育について、大木先生は、災害発生時に、自分の命は自分で守る、という認識のもと、そのための行動が自然に取れるという基本が身に付くことと、付随して、防災教育を通して子どもの成長を促すとともに、家族で防災について話し合う時間が持てることから、家族全員の防災意識が高まる、といった様々な効果が期待出来るものである、とのお話しでした。私も大変感銘をうけましたが、真島小のような試みを本市のそれぞれの小学校でも取り組むべきではないか、横展すべきではないか、と考えますが如何か。 (3)、更に、長野市における防災教育を根付かせるために、各小学校において、小学生と地域住民を対象にした、専門家による年1回の防災教育講座を持ったらどうか、と考えますが如何か。 以上の通り、小学校を防災活動の拠点として位置付けることは、地域全体の防災意識を高めていくことに繋がる、有効な施策だと考えますが、3点についてご所見を伺います。 2.消防団員支援について伺います。  本市消防団員の待遇改善については、これまで、議会で幾度となく取り上げられておりますが、報酬については依然として、全国平均を2万円弱、下回っております。(分団長 年額50,500円に対し年額36,000円、団員 年額36,500円に対し年額18,000円)、しかしながら、本市としては、平成26年に退職報奨金を一律50,000円に引き上げるとともに、平成27年度には消防団員の報酬を各階級一律に2,000円増額するとともに、また、消防団運営補助金の交付や(一律131,180円に実人員×490円分を加算して補助金として交付)、出動手当の支給などにより、処遇改善に努力されていることは理解しております。 一方、本市の消防団員(条例第2条 団員の定員は、3,430人)の構成実態を見ると、充足率こそ99.5%とほぼ定員を満たしておりますが(3,412人 99.5%)、団員の平均年齢は41.8歳と、所謂、働き盛り、子育て世代、家族との時間を大事にしたい世代の方々が中心となっている、という実態が見て取れます。  同様の観点から、消防団員数と被雇用者団員比率について、平成7年と現在を比較した全国的な数字をみてみると、団員数では(975,512人に対し856,278人と)13%弱減少するとともに、被雇用者団員比率は64,9%から72.9%と8%増加しております。これらの数字から、現在の消防団の多くは、企業や社会の中心となっている被雇用者から構成されていることが分かります。そのためなのか、新規団員の勧誘にあたっては、入団を拒否されたり、また途中で退団される方が増えてきている、といった課題に直面していると聞いておりますが、その理由として、『仕事と両立できない』『プライベートを大事にしたい』などが挙げられております。こうしたことを考えると、これまでの旧来からある、「地域で育まれてきた伝統や個人の崇高な奉仕の精神」だけを頼りにしていては団の維持、運営が困難になるのではないかと危惧しております。最前線で、自分の時間を割きながら活動するためには団員であるご主人、お父さんを支える家族の理解が不可欠だと考えます。実際、日ごろの消防団活動を行うにあたって、家族の理解を得るのにも苦労している、という声を聞いております。家族の理解こそが大事であります。こうした課題に対し、長野県では、『信州消防団員応援ショップ事業』を始めました。 そこで、本市としても、お父さんが、消防団活動をやっていて良かったと家族が感じることができるような支援を、県に上乗せして行ったらどうか、と考えます。具体的には、本市の公共施設利用促進の意味も含めて、芸術館、動物園、博物館、スポーツ施設等を利用する際の割引等であります。  危機事案に対し、危険をかえりみずに取り組んでいただいている団員とその家族に対し、出来る範囲での支援に取り組むべきではないか、と考えますが、ご所見を伺います。 3.次に、都市計画マスタープランについて伺います。 ア: 都市計画マスタープラン素案の中の「地域別街づくり構想」において、川中島・更北地域の土地利用の課題を、①長野南バイパス等の広域的な幹線道路沿いは、店舗等の無秩序な立地による環境の悪化を防止するため、計画的な立地誘導が必要、また、②農地や自然環境と住宅地が調和した土地利用、更に、③農業的な土地利用が主な地区では、農地保全を図るとともに、体験型農業や6次産業化等の農業振興に必要な施設の立地が可能な土地利用を検討する、と整理されております。  その川中島・更北地区に所在する真島地域は、市街化調整区域であるとともに農業振興地域であることから、開発が抑制されております。果樹を中心に農業が盛んな地域でありますが、農業就業者の高齢化が進むなどにより、人口が増加している更北地区内の中でも唯一減少する地域となっております。そのため、地域の将来について、多くの住民が不安を感じているのですが、その不安の要因は、はっきり言うと、市街化調整区域と農業振興地域であるが故に、人口を維持するための対策が取れない、ということにあります。  本年1月、まちづくり対策特別委員会で視察した兵庫県姫路市では、特別指定区域制度を導入し、周辺環境と調和した適切な開発行為を行い、既存のコミュニティーの維持を図る取り組みを行っております。同様に長野県では、都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例に基づき、知事が指定する土地の区域に関する運用指針の中で、農山村地域としての活力の維持、健全なコミュニティーの維持・形成等を図る為に、農山村地域の計画的な土地利用に取り組むよう定めております。  長野市としても、県の条例に基づき、市街化調整区域本来の性格を変えない範囲で、地域の実情に応じたまちづくりを推進すべきであります。諸規制から人口対策が難しい地域を対象に「特別指定区域制度」を導入し、コミュニティー維持を図る取り組みを進めるべきではないか、と考えますが、ご所見を伺います。 イ:真島地域にある旧市民体育館跡地は、平成12年から現在までの間、市内で開催される大きなイベントの際のシャトルバス発着地や、臨時駐車場として利用されております。この跡地利用については、これまで、議会や、みどりのテーブル、また、まちづくり会議などから、分譲住宅地として開発することで地域活性化や地域振興につなげて欲しい、といった要望が出されてきました。  しかしながら、平成25年9月に開かれた「元気なまちづくり市民会議」において、長野市の目指すまちづくりの方向性と整合性が取れない、という観点から当初案にあった50数戸の分譲計画が白紙に戻っております。 先ほども述べたとおり、真島地域は様々な規制がある中で、少子高齢化の進展、農家数の減少等から、今後も人口減少が続くことが見込まれているため、地域の活力の低下、地域コミュニティー、地域文化の維持・継承が困難となることが予想されており、早急に何らかの対策が必要だと考えます。  都市計画マスタープランにある「農業的な土地利用が主な地区では、農地保全を図るとともに、体験型農業や6次産業化等の農業振興に必要な施設の立地が可能な土地利用を検討する」、という方針に基づき、改めて、跡地の利用を検討すべきであります。もう少し具体的なイメージについて踏み込んで言えば、長野市の台所である市場団地が隣接しているという立地面での利点を生かし、長野市の食と農を融合した食文化の発信基地を作ることにより、地域振興や農業振興に跡地を利用するべきではないか、と考えますが、ご所見を伺います。 4.本市の公共交通対策について伺います。  平成27年6月に策定された長野市公共交通ビジョンは大変素晴らしいものです。これまでの議会でもこのビジョンに基づき「地域公共交通網形成計画」による利便性の高い公共交通ネットワークを構築し、「地域公共交通再編実施計画」に基づき具体化していくべき、と議論されてきております。早急に青写真を市民に公表すべきだと考えます。  ところで、会派で視察した京都の京丹後市では、200円バス、200円レール、EV乗合タクシー、ささえ合い交通、といった様々な公共交通施策に取り組んでおります。200円バスでは、平成18年10月に、一部路線に上限200円の低額運賃制度を導入し、1年後の平成19年10月には、市内全域に拡大しました。その結果、開始から5年後の平成24年には利用者数が2.3倍に増え、運賃収入は30%増加しました。市の財政面でも、路線バスへの補助金額は平成18年(87,387)と比較して平成23年(68,432)では20%削減するといった大きな効果をもたらしました。つまり、「低額運賃制度導入により、乗車人員を増やし、財政支出を抑える」という施策は、公共交通本来の役割を果たす絶好な実例ではないかと考えます。簡単に言うと、700円で2人に乗車していたものを、7人に200円で利用していただくという、いわば、政策発想の大転換であります。ただし、運賃を低額にすれば利用者数が増えるといった単純なものではありません。そこに至るまでには、住民の利便性向上を通して、行政と運行事業者が共に良くなる道はないのか、と知恵を絞り、現場を歩き、アンケートで利用者の声を聞くなどの様々な取り組みがありました。例えば、利用者ニーズに沿ったダイヤの改正、バス停留所の増設や改善、病院、ショッピングセンターなどの玄関への車両の乗り入れ、フリー乗降区間の拡大、バス路線の見直し等のアイデアを、高校生・老人会と自治会・団体等との対話を積み重ね、具体化したのであります。つまり、行政が主体となり市民、事業者との協働によって、みんなで乗る「公共財」「地域資源」としての公共交通を、みんなで支えるという意識を醸成させていった、ということであります。 ア:そこで本市の現状について伺いますが、昨年9月に開催された「活き生きみんなでトーク更北」の場において、公共交通利便性に向けたデマンドタクシー導入の要望に対し、若里更北線の運用方法と路線見直し等に言及されましたが、今後の取り組みはどのようになっているのでしょうか。真島地域では、区長が中心となり、乗合タクシー等について住民アンケートに取り組んでいるとのことです。地域内での乗合タクシー停留所の新たな設置、運行経路の修正を柔軟にできるよう、また、京丹後市での取り組みを参考に公共交通が持つ機能が十分に発揮できるような体制にすべき、と考えますが、ご所見を伺います。 イ:地域内にある老人福祉センター等への移動が困難な高齢者が増えており、参加を断念するといった悲痛な叫びを聞いております。また、高齢者による交通事故増加が社会問題化しているのは周知のとおりでありますが、先の議会において、免許自主返納について対策すべき、といった提案に対し、具体的な内容に欠ける答弁であった、と受け止めました。  免許自主返納した際のデメリットを上回るメリットを示し、安心して免許を返納できる施策、例えば、タクシーチケット配布等、返納しても移動手段が保てるような施策を示す必要があると考えます。高齢者の交通安全を図りながら、第5次総合計画にある「高齢者の社会参加と生きがいづくりの促進」、という目標を達成する、という観点から、高齢者の足の確保は喫緊な課題であると考えますが、ご所見を伺います。 以上ですが、全体的に前向きな答弁は少なかったのではないか、と受け止めております。後日配布される議事録を確認しながら、一歩でも前に進めるように取り組んでいきたいと考えます。

言葉にならないが。。。

 昨日(3月4日)、母校長野県長野南高校卒業式授与式に同窓会長として出席し、終了後、帰宅するや否や、あまりにもショッキングなニュースが飛び込んできた。  先輩議員である倉野議員が、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで3日未明に長野県警に摘発されていたことが4日に分かった、というのだ。  同日夕方より、ご本人を交え緊急の会派総会を開催し、ご本人の口から事実関係を聞いたわけである。概ね、報道されていた内容通りであり、ご本人からも会派離脱とともに議員辞職の旨の申し出があった。  上述のとおり、本当にショック。私は、倉野氏が市議になる前からお付き合いをさせていただいており、私が国会議員秘書を務めていた時、同じ秘書経験者としてアドバイスをいただいたり、そして、私が市議会に議席を得た当初から、会派内にても大変お世話になった、いわば、常に倉野氏の背中を見ながら仕事をしてきた、と言っても過言ではない。  だからこそ、今回の件を許すことが出来ないし、軽い気持ち?????といった感が拭いきることができない。私のみならず、大勢の方々の信頼を裏切った。フットワークが良く、面倒見が良く、気配りが素晴らしく、地方議会議員として立派に活動をされてきた方であったのに。。。。。。。  既に辞職願を議長に提出済みで、可決、辞職となると思う。当然のことであるし、同情の余地は全くないし、許されないこと。社会人として、あるまじき行為である。地方議会議員に関わる多くの不祥事がここ数年取り沙汰されている。ただでさえ、低投票率、政治不信、議会への信頼回復が全国的に言われている中なのに。議会はもとより市政への影響も少なくないはず。議員一人ひとりが襟を正さなければならないのは言うまでもない。

同期生の活躍

 天候が崩れてきた日曜日び午後、高校の同期生(隣のクラス)で、アニメーション演出家でありアニメーション監督である宮尾佳和さんからお誘いをいただき、篠ノ井駅前アスペース篠ノ井で開かれたパルセイロ巡回展in篠ノ井に行ってまいりました。まず、宮尾佳和さんは、劇場版イナズマイレブンの監督を務めるなど、これまでの数多くの作品に携わってきました。ちょうど昨年、母校長野南高校の同窓会報発行に際しては寄稿をしていただいたり、高校時代は隣のクラスであったものの、ここ数年で親交を深めさせていただいております。  13時開場から徐々に来場者も増えてきて、今期のパルセイロに対する期待を感じるほどでありました。ということで、宮尾さんの作品、他の方々の作品も綺麗に展示されており、これからも各所で展示していくことを考えているとのことでした。2年ほど前からパルセイロと関わり合いをもつようになったようで、公式マスコットの「パルル」、「ライト」、「ライオー」の生みの親でもあり、この日も宮尾さんにサインを求める家族連れも多く居らっしゃいました。  更に、宮尾さんが本業と同じように力を入れているのが「まちづくり」、こちらの方に関しても意見交換をさせていただきました。前例踏襲ではなく、新たな視点から、そして、活気を与えてくれるような発想、大事なことですし、考えなければならないことです。  そんな同期生の活躍は、同窓生はもちろんのこと、在校生にとって、大きな励みとなり、大きな存在であると思います。高校入試が近づいておりますが、入試合格が直近の目標であるのはいうまでもありませんが、やはり大事なのは入学してから。中三の娘の学校から通信の中に、目標に近づくほど困難は増大する(ゲーテ)、苦悩に負けることは恥ではない、快楽に負けることこそ恥である(パスカル)、いい言葉が綴られておりました。入試向けの受験生に贈る言葉でありますが、高校時代は将来に向けた大事な時期、入学後の生活でも決して忘れてはならないと思います。  同じ学び舎から巣立ち、今はそれぞれの場で、それぞれの仕事をしている。互いに励まし合いながら頑張る姿勢、今日も良い時間を過ごすことができ感謝感謝です。

2月最初の週末は

 2月最初の週末、大変勉強になった日々を過ごしました。地元更北地区の真島地域にて、真島小学校4年生による「大好きな真島を防災から守ろう」、また、慶応義塾大学大木聖子研究室ゼミ生による「真島小での防災教育・2年間」、そして大木先生の基調講演、大変クオリティーが高く、小学校を中心に地域全体で防災を考えていく、素晴らしい発表会がありました。  まず、小学生の発表では、真島の中を歩いて、①大きな危険、②小さな危険、そして③真島の良いところ、好きなところ、を写真に収め、「ぼくらの視点の防災マップ」の説明では、用水路、ブロック塀や木々等、いざ何かあった際には危険が伴う箇所を示すもので老若男女問わず地域防災をみんなで考えていく、大きなきっかけとなるものだと感じました。とかく、大人の視点で、「これは~さんの家のものだから仕方がない」、「ここは昔からこうだから・・・」等といった具合に見逃しがちになってしまう箇所も、子どもの視点に立ってみれば、危険だと感じると、気づかなければなりません。それが地域全体で町の防災を考えていく大きな一歩となるはずです。    また、真島小と昨年度から2年間一緒に真島小での地域防災教育を行った慶大大木ゼミですが、被災時における「いのちを守るポイント~3つのないと3つのポーズ」、おちてこない、たおれてこない、いどうしてこない、こうした場所を早く見つけて自分の身を守る、そして地震や火事等は起こった際における身を守るポーズ、をしっかり認識することで、安全な場所で、かつ、身を守る術を小学生、そのご家族に浸透することができたようです。こうした防災教育は行うことが目的ではなく、これがイザというときに活用されなければ意味がありません。今回の学習を通して小学校内のみならずに地域も一緒になって取り組んだことに大きな意義があると考えます。  長野市でも新たなハザードマップを作成中ですが、これも決して作り上げることが目的ではなく、しっかり運用ができるような仕組みを構築しなければなりません。更に言えば、タイムライン(事前防災行動計画)ですが、まずはしっかり生命を守る、というものですので、作れば良い、というものではありません。各地域において防災訓練などを通して地域住民に浸透させながら、イザというときに効果を発揮できるよう力を注がなければなりません。私も議会一般質問においてこの点について取り上げさせていただきましたが、これからも取り組み続けてまいります。防災全体とすれば、大木先生の講演でありましたが、「未来のマイナスをゼロにするのが防災教育」は、まずは自分で出来る防災、そして地域、行政が出来る防災をあらゆる手を尽くしてマイナスをゼロにしていく観点を改めて見直していく必要があります。  毎年恒例の更北地区「綱引き大会」が開催され私もわずかな時間ではありましたが、その熱戦を観戦してまいりました。参加チームは決して多くはないものの、今年は新たな地区の参戦もあり、寒い体育館の中ではありましたが熱気に満ち溢れて寒さを忘れさせるものでした。何年か前に私もチームの一員として出場したことがありましたが、綱引きは中々奥が深く、並び方、綱の握り方、靴、体勢、チームの呼吸(息遣い)等が合わなければ一気に持っていかれてしまう等、各チームも引きつ引かれつで大変な盛り上がりをみせておりました。地域の繋がりをも深めるキッカケともなります。こうした地域行事は大事ですね。  週末、私の会報をお配りしているといろいろな繋がりをいただきます。共通の知り合い、学校の先輩後輩、またそのご子息がそうであったり等、地元のこうした繋がりにはいつも感謝と感激、嬉しい限りです。

目的を達成するには

 会派行政視察最終日は、東京都世田谷区。平成11年度から始まった「新BOP事業」について調査研究をしてまいりました。まず、BOPとは放課後子ども教室で、子どもたちの身近な所に安全な遊び場を確保することを目的に昭和29年より小学校の校庭会報事業(後に遊び場確保事業)が始まり、昭和55年には全区立小学校で実施されたのが基となり、小学校施設を利用して「遊び場」を確保し、遊びを通した異年齢児交流を促進することによって児童の健全育成を図るものです。小学校の教室または教室に相当するスペースをBOP室として使用、他に工程、体育館等の学校施設を支障の無い範囲で使用しているものです。実に在校生の約8割の児童が保護者の了解を得て登録、長野市で言うところの「子どもプラザ(学校施設使用)のものです。  そして平成11年に始まった「新BOP」は、上述の「BOP(放課後子ども教室、1年~6年」と学童クラブ(放課後児童クラブ、1年~3年)が統合したものになります。導入時の課題も多々あったようで、例えば、教育(文科省)、福祉(厚労省)における児童指導、育成の考え方の違い、実施場所が学校であるため施設管理者の学校側がの負担感(つまり責任の所在)など、ご苦労されたようです。これまでのご努力で今では保健室も使用できるようになったり学校側の理解が得られ、連携がしっかり取られているようです。  そして利用料についてですが、平成25年に学童クラブの利用料5,000円が導入されました。ただこの中身を見てみると間食代、つまり”おやつ”代が含まれており、そのほとんどを占めているそうです。また、現存の25の児童館(長野市の仕組みと少しことなり分かりづらいのですが、区内に設置されており、昼間は乳幼児向け等で、そして、新BOPに参加せずに、より自宅から近い児童館を選ぶ児童もいるようですが)、BOPの2つ部分は利用が無料だということです。  学童クラブが有料化されているので”おやつ有”同じ施設で新BOPに参加している児童はおやつ無、とのことですので、それなりの有料の理屈が通っているのではと考えます。私も質問をさせていただきました、25年の有料化導入の際には大きな反対等はなかったとのことでした。  今、長野市でも大変な議論が交わされておりますが、長野市放課後子ども総合プランは、児童館・児童センターと小学校内施設(子どもプラザ)等を活用して、放課後等の小学生の安全で安心な居場所を確保し、遊び・交流・各種体験活動を通じて、子どもたちの人間性が、より深く、より豊かになることを目指すもので、私の2人の子どもも大変お世話になりました。長野市ではTV、新聞等でも報じられておりますが、これまで無料であった利用料について有料化向けて(?)議論されております。  これまでの説明では利用者とそうでない人との公平感から有料化を検討する、というものでしたが、例えば、長野市でも総合プランでは、施設ごとに内容は異なれど”おやつ”が有ったようですし、そうした観点からの説明では無かったと思います。世田谷区の担当者も、もしBOPが有料となったら利用者は激減するのでは、と見解を示されておりました。そもそも昭和29年から始まったBOPの目的である「子どもたちの身近な所に安全な遊び場を確保する」ことが果たせなくなる訳です。長野市も当初の目的を今一度振り返り、児童館・児童センターと小学校内施設(子どもプラザ)等を活用することで、放課後等の児童の安全で安心な居場所を確保し、遊び・交流・各種体験活動を通じ、人間性を、より深く、より豊かになることを目指すという、大きな目的を達成する上で、公平感等と言うことには説得力が欠けるものであると思いますし、更なる慎重な議論が必要ではないか、と考えます。

ひとりの楽しいがみんなの楽しいへ

 会派視察の2日目は大阪府岸和田市を訪問。昨年4月に「みま~も岸和田」とそて活動が始まりました。この「みま~も岸和田」とは、地域住民と医療・保健・福祉専門職がつながり合い、高齢者を支え合うシステムとして平成20年に東京都大田区で始まり、全国にも広がっており、岸和田に関しては、高齢者のみならず、子供から高齢者までがピンピン、キラキラした生活の実現に向けて、地域サービス享受型から自立支援の活動を行っています。地元の企業・団体・地域の方々が連携し、様々なイベントを通して、とにかく楽しく、元気に、をコンセプトに平日の火~金、14時~16時の2時間をベースに、土日祝日は賛助会員によるセミナーを開催ししているようあります。  いわゆる地域包括ケアというのではなく、とにかく、地域をつなぐ(地域コミュニティーの活性化、世代間交流の促進、やりがい、生きがいの発見)、地域と企業をつなぐ(あらゆるジャンルの専門家との交流、地域密着での宣伝効果、企業をつなぐ(異業種交流、地場産業の活性化)によりすべてをつなぐ、ということで、組織構成も賛助会員、サポーター(個人で構成)、運営委員会(賛助会員、サポーターより選出)となっております。 訪問した本日も、イベントとして「百人一首」を通した豆知識とかるた取りが行われておりました。長野市でいうところの各地域で行われている「お茶のみサロン」を連想させるものでした。ただ大きく異なるのが、世代を超え、参加したい方はサポーターとして、自らが運営または、イベントの主催をも担えるという、まさに自律できる活動の場ともなりえるものだと思います。つまり、決してマンネリではなく、常に”様々なイベントを通して、とにかく楽しく、元気に、というコンセプト”の下に行われ、「みま~も岸和田」を通して、ひとりの『楽しい』が、みんなの『楽しい』へ、そのためにみんなで協力していこう、という前向きな姿勢には長野市での類似する取り組みに生かせるのではないかと考えます。   

ひとりの楽しいがみんなの楽しいへ

 会派視察の2日目は大阪府岸和田市を訪問。昨年4月に「みま~も岸和田」として活動が始まりました。この「みま~も岸和田」は、地域住民と医療・保健・福祉専門職がつながり合い、高齢者を支え合うシステムとして平成20年に東京都大田区で始まったのを皮切りに、全国にも広がり、昨年、岸和田に誕生したものです。  ここでは、高齢者のみならず、子供から高齢者までがピンピン、キラキラした生活の実現に向けて、地域サービス享受型から自立支援の活動を行っています。地元の企業・団体・地域の方々が連携し、様々なイベントを通して、とにかく楽しく、元気に、をコンセプトに平日の火~金、14時~16時の2時間をベースに、土日祝日は賛助会員によるセミナーを開催ししているようあります。  「みま~も岸和田」には、行政からの補助金等が一切入っておらず、自分達の目指す形に近づけようとの強い思いで、いわゆる地域包括ケアというのではなく、とにかく、地域をつなぐ(地域コミュニティーの活性化、世代間交流の促進、やりがい、生きがいの発見)、地域と企業をつなぐ(あらゆるジャンルの専門家との交流、地域密着での宣伝効果、企業をつなぐ(異業種交流、地場産業の活性化)によりすべてをつなぐ、ということで運営されております。組織構成も賛助会員、サポーター(個人で構成)、運営委員会(賛助会員、サポーターより選出)となっております。  訪問した本日も、イベントとして「百人一首」を通した豆知識とかるた取りが行われておりました。長野市でいうところの各地域で行われている「お茶のみサロン」を連想させるものでした。ただ大きく異なるのが、世代を超え、参加したい方はサポーターとして、自らが運営または、イベントの主催をも担えるという、まさに自律できる活動の場ともなりえるものだと思います。つまり、決してマンネリではなく、常に”様々なイベントを通して、とにかく楽しく、元気に、というコンセプト”の下に行われ、「みま~も岸和田」を通して、ひとりの『楽しい』が、みんなの『楽しい』へ、そのためにみんなで協力していこう、という前向きな姿勢には長野市での類似する取り組みに生かせるのではないかと考えます。