議員2期目になって2回目の議会質問を行いました。
今回は持ち時間(自分が話す時間)が10分。12月定例会より少い長い時間をいただきました。
3月定例会では、時節柄、新年度予算案を取り上げることが多いですね。
そして、かねてから関心を持っていた長野県の食文化と健康に関連して「減塩」を取り上げたほか、
女性等の健康に関連して、保健所長に質問をさせていただきました。
また現在、ある障害児の学校生活や進路について相談を受けており、御本人や関係者とのやり取りの中で私が学んだり考えることがありましたので、それを一つのテーマに取り上げさせていただきました。
今回取り上げた項目は次の通りです。
(1) 生涯を通じた健康づくりについて
ア 減塩について
イ 若い世代の健康づくりについて
(2) 令和6年度予算(案)「未来への投資に向けた3つの柱」のうち「挑戦」について
ア 長野オリンピック・パラリンピックのDNAについて
イ 信州やまなみ国スポ・全障スポについて
(3) 多様な子どもたちへの教育の充実について
ア 障害のある児童・生徒の就学、教育環境整備について
イ 共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育について
(4) その他
下のリンクより、録画映像をご覧いただけます。
https://nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=4119
この質問の日、ちょうど私の誕生日でした。
胸元に、母が持っていた小さなアクセサリーを付けました。
産み育ててくれた家族にあらためて感謝をし、登壇をさせていただきました。
10月に臨時議会がありましたが、この12月の議会は改選後初めての「定例会」となります。
12月定例会では、9月の選挙で「中山間地なくして長野市なし」をスローガンに掲げさせていただいたこともあり、早速、中山間地域について取り上げました。
また、11月に行われた令和4年度決算審査において、補助金制度を設けながら申請がゼロだったという案件を見つけましたので、それを踏まえて、わかりやすい広報等について取り上げました。
質問の項目は次のように構成しています。
(1) 12月補正予算案及び令和4年度決算について
ア 法人市民税等の推移について
イ 補助金、助成金等の分かりやすい情報発信について
(2) 中山間地域の今後について
ア 中山間地域施策方針について
イ 公民館の在り方について
ウ 学校統廃合に関わる取組について
(3) その他
質問と答弁については、下のリンク先よりご覧いただけます。(長野市議会インターネット議会中継)
https://nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3866
お聞きになるとわかると思いますが、この時、かなり鼻声です。
聞き取りにくいところがあると思いますが、どうぞご了承ください。
これは、令和5年5月発行の「市政報告/東方見聞録」に書いた言葉です。
市政報告を読んでいただいた方からのご感想をふまえて、私の2期目にあたってのスローガンといたしました。
1期目は2019年の10月1日に任期が始まりました。
その直後、長野市をはじめ広い地域が東日本台風災害に見舞われます。
その復旧・復興が始まった頃、世界がコロナ禍に覆われました。
市議会議員として私は何をしたらよいか、何ができるのだろうか。
1期目のスタートはその模索ではじまり、無我夢中に過ごしたのか、1年目などは、正直あまり覚えていないことも多くあります。
台風災害やコロナ禍という非常事態の対応と並行して、市内各地を訪問し、お話を伺い、今まで知らなかった長野市の魅力と課題を体感してきました。
これらをふまえての「中山間地なくして長野市なし」です。
長野市では、都市ブランディングの一環で、
「長野市の魅力」等について市民アンケートを行いました。
回答の上位は
「美しい山並み」「おいしい空気や水」「豊かな自然」等。
これらを見て私が考えたのは、
さて、これらを生み出しているのはどこか?
答え 中山間地域
長野市の魅力の源が中山間地域にある。
中山間地域がなければ「長野らしさ」がなくなる。
中山間地域は、その地域に根差した食、祭りなどの文化も色濃く受け継いできているところ。
しかし、
基幹産業の農林業の衰退、働く場の流出、
子や孫の域外への流出等による人口減少と高齢化率の上昇、
学校や公共施設の統廃合、日常生活の不安増加等
人口減少に伴う課題が雪だるま式に増えて、
存続が危ぶまれるところもある。
長野市の魅力、そして生活の基盤を生み出す中山間地域がなくては、
長野市の未来はないじゃないか!
ということです。
これまで以上に真剣に取り組む必要があると考え、
選挙ポスターや選挙公報でも
「中山間地なくして長野市なし」と訴えました。
私の市議会議員2期目の最重要課題としています。
大きく、難しい課題で、実際何をどのように改善できるかまだ未知数ですが、賛同してくださる方も大勢いるので一緒に取り組んでいきたいと思います。
令和5年9月17日執行の長野市議会議員一般選挙におきまして、2期目の議席をいただきました。日頃より叱咤激励をいただいております皆様のおかげです。この場をお借りして御礼を申し上げます。
選挙の世界には「2期目の選挙は票を落とすことが多い」という「2期目のジンクス」というものがささやかれています。
気を引き締めて選挙準備をしなければ!と思っている中、新型コロナウイルスが5類に移行し、様々なイベントや行事の復活の兆しが見えてきました。
そうすると、今年度受けている地元地区の役の関係、実家のお店の関係、商店街の関係等で、イベントや行事関係の会合、準備や運営に携わる時間も増えてきました。
コロナ禍から社会経済が回復するのは歓迎ですが、予想以上の進み方で。自分自身のスケジュール調整に大変苦慮しました。
そんな状況でしたが、結果としては、令和元年の前回選挙を少し上回る2354票をいただきました。
さらに力強く、地域のために働いていく所存です。
改めまして、みなさまどうぞよろしくお願いいたします。
正式な任期は10月1日から。
選挙事務所の片づけや収支報告の作成と提出等締め切りが決まっていることがいくつかあったり、秋のイベントシーズンも始まり、毎日があっという間の感じで過ごしています。
まだまだ至らないことも多く、みなさまにご心配をおかけしておりますが、引き続きご支援を賜りたく心よりお願いを申し上げます。
6月定例会では、地元である篠ノ井の茶臼山一帯の活用、市の情報発信の改善、5月の行政視察をふまえた本市の取り組み等を取り上げました。
質問の項目は次のように構成しています。
(1) 茶臼山動物園、自然植物園、恐竜公園の整備と活用について
ア 繁忙期の混雑・渋滞対策について
イ 茶臼山エリアの魅力と集客力の向上について
ウ 地域活性化に向けた連携協力について
(2) 利用者目線の情報発信について
ア 市民の安全、安心につながる情報発信について
イ 子ども、若者向けの情報発信について
ウ 選ばれる観光地となるための情報発信について
(3) 未来に続く長野のための取組について
ア 「選ばれる都市」につながる都市ブランディングについて
イ 行政改革とDXの推進について
(4) その他
ア 犯罪を生みにくくする植栽帯の工夫について
イ その他
質問と答弁については、下のリンク先よりご覧いただけます。(長野市議会インターネット議会中継)
https://nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3866
茶臼山には動物園、植物園、恐竜公園が整備されてきました。茶臼山動物園は本年40周年を迎えていますが、新しい展示施設を整備し、入場者数はまだ伸びています。
これも含め、茶臼山には、まだ新たな可能性があるのではと考えています。
敷地の高低差は施設配置や眺めにプラスになる反面、敷地内の移動しずらさにつながる面もあります。電動車いすのような移動支援を提案しました。
また、茶臼山の自然や眺望を今のニーズに沿って楽しんでいただけるよう、ドッグラン、デイキャンプ(バーベキュー場等)についても提案しました。
- 2023年03月13日
- 6東方 みゆき, 議員ブログ最新情報
- まちの持続可能性, ユニバーサルデザイン, 動物愛護, 命を大切に, 地域経済を回す, 子育て, 定例会の報告, 居場所や活躍の場所づくり, 支援制度, 補助金・助成金, 郷土愛と誇り, 長野市, 長野市議会
令和5年3月長野市議会定例会が開催されています。(2月22日から3月20日まで)
本会議、委員会を通して、提出された47の議案、3つの請願等を審査します。
なお、令和5年度の一般会計予算は1,611 億円。過去4番目の規模です。市長が交代して2年目。予算編成を最初から携わるのは初めてということで、荻原カラーがより強い内容になっている模様です。
なお今議会から、発言席、質問席での発言の際、マスクの着用は個々の判断に任されることになりました。(議席、理事者席、傍聴席などで座っているときは着用)
そのため、映像に移るほぼすべての発言者が、マスクを外しています。
私は正直、人前でマスクを外すのは恥ずかしい気持ちです。
半年ぶりの議会質問に立ちました
私は3月3日、また半年ぶりになりますが、議会一般質問をいたしました。
今回の持ち時間(自分がしゃべる時間)は16分で、以下の内容を取り上げました。
(1)学校とまちづくりについて
ア 学校廃止地域への支援対策について(信更中学校、小学校の廃止を受けて)
イ 山村留学について(大岡ひじり学園の今後について)
ウ 高校再編について(県立高校の再編計画を受けて)
(2)聴覚障害者等への支援について
ア 新生児聴覚検査と難聴児への支援について(令和5年度から新たな支援開始)
イ 聴覚障害者への支援について(補聴器、要約筆記等)
ウ 障害者の社会参加について(ボランティア会議での話を受けて)
エ 手話言語条例について(市独自の条例制定に向け、当事者を交えた検討を)
オ 観光のバリアフリーの推進について(戸隠ユニバーサルツーリズムの先進事例、三重県伊勢市の視察を受けた本市の対応に関して)
カ 子どもの発達支援について(はぐくまファイル、保育園・幼稚園と保護者等の情報共有などについて)
(3)令和5年度予算編成について
ア スタートアップ支援事業について(市が力を入れている新産業創造の取り組みの一部について)
イ 人と動物が幸せに暮らす社会の実現について(猫の繁殖制限助成事業の令和5年度の変更内容について)
ウ 南部図書館耐震改修事業について(令和5年度の耐震補強工事で期待する効果や今後の整備検討について)
(4) その他 (今回はありません)
長野市議会令和5年3月定例会 東方みゆき一般質問の動画より
http://www.nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3793
質問の項目と動画のリンク先です
議会の公式サイトにて動画(掲載済み)、議事録(3月定例会分は6月頃掲載予定)をご覧いただけます。
今回の動画は全部で52分程度あります。
下の目次に時間の目安をつけましたのでご参考になさってください。
令和5年3月定例会 3月3日 個人質問 15番
改革ながの市民ネット 東方 みゆき 議員(一問一答)
(1)学校とまちづくりについて
00:40 ア 学校廃止地域への支援対策について (市長答弁)
06:06 イ 山村留学について (教育次長、企画政策部長答弁)
11:40 ウ 高校再編について (教育次長答弁)
(2)聴覚障害者等への支援について
15:03 ア 新生児聴覚検査と難聴児への支援について (保健所長、保健福祉部長答弁)
21:22 イ 聴覚障害者への支援について (保健福祉部長答弁)
27:33 ウ 障害者の社会参加について (消防局長答弁)
30:30 エ 手話言語条例について (市長答弁)
33:35 オ 観光のバリアフリーの推進について (商工観光部長答弁)
39:30 カ 子どもの発達支援について (こども未来部長答弁)
(3)令和5年度予算編成について
42:42 ア スタートアップ支援事業について (新産業創造局長答弁)
46:05 イ 人と動物が幸せに暮らす社会の実現について (保健所長答弁)
49:44 ウ 南部図書館耐震改修事業について (教育次長答弁)
(4) その他
半年の間に市民の方からお寄せいただいたり、自分なりに調べたりした課題を取り上げました。でも全部入れられないのが実情。
所属している委員会の所管事項はそちらでも取り上げて、質問や要望などしています。
またご報告したいと思います。
- 2022年04月12日
- 6東方 みゆき, 議員ブログ最新情報
- まちの持続可能性, ワークライフバランス, 動物愛護, 命を大切に, 地域経済を回す, 子育て, 定例会の報告, 小規模事業者支援, 文化とスポーツ, 未分類, 長野市議会
長野市議会の令和4年3月定例会が開催されました。
3月の議会は、4月から始まる新しい年度の事業計画と予算の審査が中心となります。令和4年度の一般会計予算は1,622 億 7,000 万円。市長が交代して初めての当初予算において、具体的な事業や予算付けから施政方針を審査いたしました。
半年ぶりの議会質問に立ちました
3月7日、昨年9月以来の議会一般質問に立たせていただきました。
地域経済、山と森林資源(木質バイオマス)の活用、市のホームページ更新、労働者協同組合、若者の市政参加、農業トイレ問題、動物と福祉などを取り上げました。新年度の事業予定を見る3月議会ということもありますが、市民の方から相談いただいた事項、春ごろから自主的に勉強や視察をさせていただいた事項も議会の場で取り上げたく、項目が多くなってしまいました。
質問席にいて理事者とやり取りしながら気が付いた(笑)のは、取り上げた多くの項目に共通しているのが【連携・協働】ということです。市政、まちづくりはこれがなくては進みません。市役所も、担当部局の間の連携(横ぐしを通す)や市民との協働を進めながら課題解決に取り組んでいただきたいと考えます。
質問の項目と動画のリンク先です
議会の公式サイトにて動画(掲載済み)、議事録(3月定例会分は6月頃掲載予定)をご覧いただけます。
今回の動画は全部で1時間2分程度あります。
下の目次に時間の目安をつけましたのでご参考になさってください。
22 改革ネット 東方 みゆき 議員(一問一答)
(1) 令和4年度予算について
01:00 ア 商工観光費及び地域経済活性化策について (商工観光部長答弁)
04:45 イ 行政デジタルトランスフォーメーション推進(公式サイトの更新と運用、キッズページ)について(企画政策部長答弁)
12:48 ウ 文化の振興について (市長、文化スポーツ振興部長答弁)
(2) 森林資源の活用について
18:20 ア 木質バイオマス利用モデル事業とストーブ等の普及について (環境部長答弁)
25:20 イ 山で学ぶ、山に親しむことについて (こども未来部長、教育次長答弁)
(3) 地域課題に向かう協働、連携のすすめ
29:30 ア 労働者協同組合について (商工観光部長、地域・市民生活部長答弁)
33:03 イ こども食堂について (こども未来部長答弁)
36:20 ウ 若者の市政参画について (企画政策部長答弁)
(4) 人と動物が共に幸せな社会に向けて
40:40 ア 改正動物愛護管理法とマイクロチップ登録制度の運用について (保健所長答弁)
44:09 イ ペットを飼う人の福祉の推進について (保健福祉部長答弁)
46:33 ウ 地域環境改善としての地域猫活動について (保健所長答弁)
(5) 男女共同参画、女性活躍の推進について
50:20 ア 市職員の育休取得促進について (総務部長答弁)
54:40 イ 農業の担い手確保とトイレについて (農林部長答弁)
(6) その他
59:46 ア 外来生物の駆除について (環境部長答弁)
イ その他
自分の質問を見直すと、所作を改善しなきゃ、とか、あの答弁を受けてもう少し深堀すればよかったとか、反省点がいろいろ出てきます。
このページをご覧の方も、質問や答弁を見聞きされてのご感想やご意見などありましたら、どうぞお寄せください。よろしくお願いいたします。
長野市議会のご案内です。
明日3月2日より代表質問、個人質問が始まります。新市長になって初めての予算議会でもあり、これまで練ってきた計画や施策が新年度にどう動くかも注目しています。
私も半年ぶりに時間をいただき、今年度個人的に勉強したり、ご要望いただいたテーマなどを取り上げる予定です。
*3月7日(月)午後3時から4時ちょっと前の予定。インターネット中継、録画もあります。
長野市議会公式サイト https://www.city.nagano.nagano.jp/site/gikai/
上記の公式サイトの中で 【本議会中継】 のタブをクリックしてください。
議会開催中は生中継、過去のものは録画映像でご覧いただけるようになっています。
令和4年3月定例会 東方の質問項目
(1) 令和4年度予算について
ア 商工観光費及び地域経済活性化策について
イ 行政デジタルトランスフォーメーション推進(公式サイトの更新と運用、キッズページ)について
ウ 文化の振興について
(2) 森林資源の活用について
ア 木質バイオマス利用モデル事業とストーブ等の普及について
イ 山で学ぶ、山に親しむことについて
(3) 地域課題に向かう協働、連携のすすめ
ア 労働者協同組合について
イ こども食堂について
ウ 若者の市政参画について
(4) 人と動物が共に幸せな社会に向けて
ア 改正動物愛護管理法とマイクロチップ登録制度の運用について
イ ペットを飼う人の福祉の推進について
ウ 地域環境改善としての地域猫活動について
(5) 男女共同参画、女性活躍の推進について
ア 市職員の育休取得促進について
イ 農業の担い手確保とトイレについて
(6) その他
ア 外来生物の駆除について
イ その他
9月2日に、9月定例会が始まりました。
補正予算や条例改正等の議案審査に加え、昨年度から9月定例会で前年度決算の認定審査も行うことになり、期間は9月29日までの28日間と長めになっています。
また、現在の加藤市長が、来月開催の市長選に出馬しない意向を示していることから、市長にとっても2期8年で最後の市議会定例会という点でも注目されています。
今回の定例会では、私も一般質問の時間をいただきました。予定日時は9月9日(木)午前10時40分ごろからです。インターネット中継、録画の配信もありますので、良かったらどうぞ。
今回は次のような項目で準備をしています。
1.都市計画道路 川中島幹線と篠ノ井のまちづくりについて
(1)計画概要及び事業の進捗について
(2)工事及び交差点における通学路の安全確保について
(3)埋蔵文化財包蔵地の発掘調査について
(4)篠ノ井地区のまちづくりについて
2.公共施設、行政財産の有効利用について
(1)廃止する学校等施設の後利用について
(2)休止施設の活用について
3.西山地区の振興、交流人口・移住人口拡大に向けて
(1)地域の現状と振興策について
(2)観光・集客施設の民営化について
(3)UJIターンの促進について
(4)住民自治協議会について
4.中小事業者支援策について
(1)飲食・観光関連事業者支援金について
(2)インボイス制度の開始を控えて
5.その他
(1)公共施設マネジメントについて
(2)地域の文化芸術資源の活用について
(3)その他
千曲市の上山田温泉は、地元からも、遠くからもお客さんが訪れる北信を代表する温泉地。
そんな地域で、猫問題に「地域ぐるみ」で取り組み、TNR*を進めているということで、地域での手術日にお邪魔し、見学させていただきました。
*TNR:Trap(捕まえる)、Neuter(不妊化手術)、Return(元の場所に戻す)。猫を今以上に増やさず、今ある命を大切に見守る地域猫活動。
手術日の流れ
手術日の前日までに、先ずは、餌を仕掛けた捕獲器を、捕獲対象の猫がいるエリア、地点に設置しています。
捕獲器(手術日に、活動拠点へ回収してきたもの)
そして当日朝、千曲ねこの会、自治会役員さんたちが、あらかじめ仕掛けておいた捕獲機に入った猫を活動拠点に連れてきます。
捕獲された猫(が入る捕獲器) 猫が落ち着くようにタオルなどをかけています。また、捕獲した場所や個体が識別できるようにメモや記録を付けています。
まだ去勢避妊手術をしていない猫が入った場合は、移動式手術車で順次手術していきます。(麻酔薬の注射、体重測定、手術、経過観察等)
捕獲器に入っている状態で、麻酔薬を注射。薬が効いたら、オリから出して個体の確認(体重測定、記録等)、車の中の手術室で去勢避妊手術をしていました。
手術後、再び役員さん方で、その猫がもといた場所にリリースします。
上山田温泉地区の取組と成果
ここに至るまではご苦労もあり、理解を得るのが大変だったとお話を伺いました。
野良猫の去勢避妊手術にかかる費用は、市の補助もありますが、地元自治会で負担しています。そうすると「なんで自分たちのお金を、野良猫のために使うんだ?」という声が上がってきます。地域ぐるみで活動する体制をつくる、お金の使い方に理解を得ることは、話を聞くまでもなく、大変だったと思います。
今は、自治会役員、地域の団体(旅館組合等)の方が、地区行事の一環として交代で、協力いただいているそうです。
今日は用事が重なり、私は1頭目の黒猫(オス)の手術が始まるまでしかその場におれませんでしたが、捕獲した猫の手術にはほぼ午前中いっぱいかかるだろう、と見込まれていました。
これまでの取組で、地元の方からは、「そういえば猫減ったよね」との声が聞かれました。
人間から見れば、猫による被害(花壇を荒らす、糞尿を置いていく、鳴き声、交通事故等)を減らし、猫自身も、鼠算式にどんどん増えることなく、その命を落ち着いて全うしやすくなる、というメリットがあります。
きっかけは、千曲ねこの会さんのイベント
こちらに伺うきっかけになったのは、6月に千曲ねこの会さんが主催した写真展での講演会でした。
写真展の様子 (2021年6月12~13日、千曲市総合観光会館)
講演会の講師は、移動手術車で手術をされている獣医師の松木さん、そして地元自治会連合会長の青柳さん。野良猫の問題を環境問題ととらえたり、補助の出し方(公金の使い方の考え方)、他自治体の取り組み事例など、すぐ消化できなかったのですが鍵となる情報の多い、濃い内容でした。
講演の様子(2021年6月13日) (左)獣医師の松木さん、(右)連合自治会長の青柳さん
*松木獣医師のご講演資料は、下のリンク先にあります。
千曲ねこの会 https://www.chikumanekonokai.com/
しんけん動物病院(動物移動手術車) https://www.shinken-animal-hospital-animal-moving-operati…
長野市での取組へ
私のSNSを見ている方からは、「猫好きなの?」とよく聞かれます。
はい、好きです。(犬やほかの動物も、生き物全般に好きです)
ですが、私がこうした問題に関心があるのは「猫が好きだから」だけではなく、猫に感心のない人にとっても、暮らしやすい地域社会を実現するためには大事なことなんじゃないか、と思うところがあるからです。
上山田温泉地区の取組でも、役員さんの中には、どちらかというと「猫嫌い」という方もいらっしゃるようですが、取り組みをしてくださっています。
松木さんがご講演でふれられましたが、猫問題は、野良猫のほかに、多頭飼養(崩壊)も社会問題となっています。これらは、動物愛護に止まらず、環境や福祉の視点から捉えることで、その本質的な問題解決につながる期待があります。
長野市でも、保健所の動物愛護センター、猫の保護や譲渡に取り組むボランティアという従来からのアクターに加え、地域、環境、福祉(高齢者、障害、生活支援等)の多面的な視点からの関係者、専門職が連携し、問題解決につながるように取り組んでいきたいと思います。