個人質問を行いました
平成28年9月定例会において個人質問を行いました。篠ノ井駅西口の再開発・茶臼山動物園の再整備・アーチェリー場の防矢ネット更新についての提案型の質問です。ぜひ、ご覧ください(^-^)。個人質問16です。↓
http://www.city.nagano.nagano.jp/site/siseihousou/139242.html
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16番、改革ながの市民ネットの布目裕喜雄です。
承認第6号「H28年度長野市国民健康保険特別会計補正予算の専決処分の報告承認を求めることについて」を「承認すべきもの」とした福祉環境委員会委員長報告に反対の立場で討論します。
極めて残念な反対討論です。
この専決処分は、談合により公正取引委員会から「排除措置と課徴金納付命令」の行政処分を受けた富士通との随意契約、計7件、1億1500万円余の予算執行を伴う案件の一つです。
専決処分の案件について、談合・富士通との随意契約に基づくものである事実を覆い隠し、指名停止の措置決定前に駆け込みで行われたのではないか、議会や市民に対し、適切かつ的確な説明責任を果たさず、事なかれ主義に陥っているのではないかといった疑念を広げた問題です。
市民の皆さんからは、「談合して処分された企業と契約するのはおかしい。長野市にはモラルがないのか。議会は仕方がないでいいのか」、こうした厳しい意見を多くお寄せいただいています。
私は、こうした市民の意見、感覚に市長も議会もしっかり答えていく責任があると考えます。
私は、一連の談合・富士通との随意契約、そして専決処分を巡る問題は、企業の不正行為、不法行為に、如何なる見識をもって向き合うのか。公務員としての倫理的規範意識、モラル、危機意識が問われた問題であると考えます。
しかしながら、忸怩たる思いはあります。地方議会において、政務活動費の不正請求を巡る問題が発覚し、すべての議会人に改めて当たり前のモラルが問われているからです。
そして、富士通の談合処分に関し、私自身、情報を的確にキャッチし事前に市政をチェックすることを結果として怠っていたことになるからです。
また、随意契約・専決処分の背景に、MICJET(ミックジェット)と言われる情報管理システムがパッケージシステムで社外秘情報を含むシステムであるため、現状では、開発事業者以外の他社が改修できないとされること、担当課において、国保の県域化に伴う国保データを厳守とされた締切日までに提出しなければならないと仕事に没頭せざるを得なかった環境にあったことなどから、「やむを得ない判断」として働いた事情は理解したいと思います。
国の政策・施策が目まぐるしく変遷し、その対応に追われざるを得ない厳しい労働環境にあることは間違いないからです。
しかしながら、必要な事務執行に追われる中にあってもなお、行政としての規範意識、モラルが問われているということです。
「まずいのでは」との問題意識があれば、例えば、「審査委員会」を前倒しで開き迅速に対応するとか、県に対し国保データ提出期限の相談をしたりとか、富士通に対し事務の中断・停滞による損害賠償が可能かを検討したりとか、様々な対応が考えられたはずです。
議会前の議案説明の際に、富士通の談合問題が一切触れられなかったことが、厳しい言い方をすれば、事務執行を正当化するため、むしろ隠蔽していたのではないかとの疑念すら浮かび上がってくる重大な問題をはらんでいるということです。悪意はなかったものと信じていますが。
それにしても、問題が発覚して以降の市の対応は、後追い、そして後付けの説明の感が否めません。
市長はこの案件で二転三転の答弁を繰り返し、9月9日の一般質問最終日、新友会の議員の質問に答える形で、「議会への説明に適切さを欠き、議会の進行にも混乱を招いたこと」を詫びましたが、適切なる説明の中身は語られることがありませんでした。なにが欠落していたのか、この段階で、市長は的確に問題を把握していなかったと推察せざるを得ません。
樋口副市長の出席を求め開かれた総務委員会、福祉環境委員会で、ようやく、副市長は、「議員への説明に適切さを欠き、信頼関係を損ねる結果ととなったことに深くお詫びする」と謝罪したうえで、「公正取引委員会から処分を受けている企業に対する対応として問題意識が希薄であった。今後、取り扱いを検討したい」、「国や県と事前協議をするという考えに全く至らなかった。緊張感をもって対応するよう指導したい」と弁明するに至りました。
副市長の弁明は、一連の事態を率直に振り返っているとはいえ、極めて“上から目線”の発言で、事務を統括する特別職としての責任が全うされているとはいえません。
議会対策上の弁明に過ぎず、市民感覚に応え得る説明責任を果たしているとは言えないのではないでしょうか。
さらに、市長がどのように認識しているのか、窺い知れません。
かかる副市長の弁明がなされるまでに10日間もかかっています。少なくとも、9日の本会議の市長答弁として述べられるべきであったと思います。
「議会や市民に適切な説明が何故できなかったのか」との掘り下げた反省が問われていると私は考えます。深刻な問題です。
担当課の現場が仕事に追われているからこそ、この状況を俯瞰し、必要な倫理意識、問題意識を喚起していく行政システムが必要であると思うのです。
この深刻さが理事者側に共通認識になっているとは言い難いと言わざるを得ません。
まさに、トップである市長の政治的責任、道義的責任が問われているのです。
総務委員会の中では財政部長が、公正取引委員会における行政処分決定後の取り扱いについて、「書面表決を含め迅速な対応ができるよう検討したい」としました。
誠実で真摯な具体化を強く求めるものです。
また、今回の案件を通して、市行政としての倫理観、規範意識の問題をはじめ、国の施策に翻弄される地方の実態、指名停止処分の実効性、そして自治体の情報管理システムのあり方、システムの開発・改修・保守における民間企業の著作権の問題などなど、いろんなことを見つめなおす機会になったように思います。
行政と議会が互いに切磋琢磨しなければならないでしょう。
最後に重ねて強調したいと思います。
今回の問題は、談合という企業の不正・不法行為に如何なる見識をもって対応するのか、公務員の倫理観、緊張感が問われている問題であるということ。そして、わけもわからず専決処分をしてしまった、トップである市長の責任が問われ続けているということです。
十分でかつ的確な情報開示、情報の共有を軽んじ、結果、議会を軽視し、市民を軽視することにつながる市長の政治姿勢に抗議するとともに、システムがパッケージで、本体契約している富士通との随意契約で対応せざるを得ないとしても、「なぜ、不法行為を犯している企業と随意契約を結ばざるを得なかったのか」、反省を込めた説明責任、談合企業との随意契約に対する道義的責任を果たすべきと申し上げたい。
事なかれ主義に陥ることなく、市民の疑念に明確に答える説明責任をきちんと果たすことを強く訴えるとともに、議員の皆さんの良識ある判断を求めて、反対討論とします。
18番、改革ながの市民ネット、鈴木洋一でございます。
請願第15号の「戦争法=安保法制の廃止を求める意見書の請願」を、不採択とすべきものとした総務委員会委員長報告に反対の立場から討論を行います。
安全保障関連法案に関して、長野県世論調査協会が3月に行った意識調査では、「憲法に違反していると思う」と答えた人は45.7%で、 「憲法に違反しているとは思わない」と答えた人の23.1%を大きく上回っております。
また、法律の今後の取り扱いについて聞いたところ 「国会で修正する」が30.8%、「国会で廃止する」が21.5%だったのに対し、「このまま施行する」は11.5%にとどまっております。
更に、戦争の放棄を定めた9条については、「改正する必要がある」と答えた人の19.4%に対し、「改正する必要がない」が60.2%となっており、安全保障関連法案に対して、多くの市民県民が不安と疑念を抱いているのではないでしょうか。
歴史を振り返ってみますと、1945年の終戦以前の70年間は、台湾出兵(1874)、日清戦争(1894)、日露戦争(1904)、満州事変(1931)、支那事変(1937)、太平洋戦争(1941)と日本は多くの戦争を経験してきました。そして、多くの尊い命が失われました。
しかし、終戦から71年、平和憲法の下、日本は戦禍にみまわれることがなく、1人の戦死者も出すことなく今日に至っております。憲法9条のおかげで、戦後日本というレジームは、日本の歴史上、最大の成果をおさめ、平和のうちに繁栄を続けてきたのではないでしょうか。
さらに、戦後71年間戦争をしなかったのは国連加盟193カ国のうちアイスランド、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、スイス、そして、アジアでは日本とブータンだけであります。
また、英BBCによる世界世論調査「世界に良い影響を与えている国」では、2014年までの過去9年間、日本は常に上位5カ国に入っており、更に、オーストラリアに本部を置く「経済・平和研究会」が発表する平和な国ランキングでも、日本は世界164か国中、9番目に位置づけられております。
ところが、政府は、11月に南スーダンに派遣する国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊の交代部隊に、安全保障関連法で実施が可能になった新任務の「駆け付け警護」と、他国軍と共同で拠点を守る「宿営地の共同防護」を付与する方針を固め、部隊に近く派遣準備命令を出し、訓練を開始する。と報道されており、3月に施行された安保関連法を自衛隊の活動に、いよいよ反映させることとなり、極めて危ない入口に立とうとしております。
2012年1月より続けられてきた南スーダンへのPKOには、延べ1700人余が派遣されてきましたが、幸いにも、現地で死亡した自衛隊員は0人でした。武器の使用を自己防衛と逃避活動時に限定した前安全保障下では、業務は後方支援に限定されており、危険を回避することができたからこその結果ではないかと思います。
しかし、集団的自衛権が認められ、武力の行使が可能となり、より前面に立つことになった今、引き続き一人の死者も出さずにいられるのでしょうか。
改憲派の重鎮である小林節氏、また、護憲派の泰斗にして憲法学会の最高権威、樋口陽一氏も対談の中で、昨年9月19日未明をもって、日本社会は異常な状態に突入した、安保関連法案は明らかに憲法に違反している、更に、最高法規である憲法が否定された、と指摘しております。
先の大戦で、310万人の尊い命と引き換えに、私たちが学んだことは、2度と戦争は御免だ、戦争や争いごとには国として近づかない、つまり、我が国は、平和と友好を希求する、であったはずではないでしょうか。
長野市の平和都市宣言では、冒頭、「平和は我が国憲法の基本原理で、全市民共通の念願である」と宣言しております。改めて、この平和都市宣言を深く受け止め、全ての議員諸氏の御賛同を心からお願い申し上げ、私の反対討論といたします。