令和6年9月13日、議会一般質問において持ち時間8分をいただき登壇いたしました。
質問の項目は下の通りです。
(1) 自分らしい「人生の終盤と死後」のための支援について
ア おひとりさま、身寄りのない方の人生終盤の支援と死後対応について
イ 終活支援とその展開について
(2) 斎場、墓地について
ア 多死社会への対応について
イ 斎場のリスク対策について
ウ 個人墓地について
(3) グリーフケアについて
(4) その他
下のリンクより、録画映像をご覧いただけます。全体で27分ちょっとの長さです。
https://nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=4264
「やけに湿っぽいテーマだな」と思われる方もおいでかと思いますが、「人生の終わりについて、本人や家族が前向きに考えていく必要があり、自治体もその支援を積極的にすべき」という視点で今回、取り組んでみました。
まず、自治体は市民や市内でお亡くなりになった方について、状況によってはその葬祭などを取り扱うことが法令で決められています。これに関して、ご本人のご意向(体の自由が利かなくなってきたとき介護や医療をどうするか、終末期の延命措置、亡くなった後の葬儀や墓、財産の処分ほか)がわからないと、どう対応してよいのか困る、というのが現状です。
これに備えるための取り組みが、長野市でも、またほかの自治体でも進められています。これらを例に挙げながら、本市での取り組みをさらに進めようと質問しました。
質問を終えて実感するのは、元気なうちから、早めに、終活を前向きに始めよう!との運動を進めたいな、ということです。長野市では年代に応じた健康づくり、就職支援や結婚支援など、人生を通した自分らしい生き方を応援する取り組みを行っています。これを「ライフデザイン」と捉えるなら、その一つに「終活」も入れることに何の不自然さもないのではないか、ということです。
また、ある調査によると、ご家族がなくなる前のQOL(QOD、QODD)がよい場合、ご遺族のグリーフが比較的軽くて済む傾向があるそうです。グリーフケアについては長野市は後手の状況と見ています。
ご家族自身の終活と周囲の支援、そして、お亡くなりになった後の残された方へのグリーフケアと、かかわりと持ちながら取り組みを充実していきたい、そう考えています。
今回、議場で配布した資料(計4ページ)を添付します。
録画の参考にしていただければ幸いです。
(1) 自分らしい「人生の終盤と死後」のための支援について
ア おひとりさま、身寄りのない方の人生終盤の支援と死後対応について
イ 終活支援とその展開について
(2) 斎場、墓地について
ア 多死社会への対応について
イ 斎場のリスク対策について
ウ 個人墓地について
(3) グリーフケアについて
6月定例会では、地元である篠ノ井の茶臼山一帯の活用、市の情報発信の改善、5月の行政視察をふまえた本市の取り組み等を取り上げました。
質問の項目は次のように構成しています。
(1) 茶臼山動物園、自然植物園、恐竜公園の整備と活用について
ア 繁忙期の混雑・渋滞対策について
イ 茶臼山エリアの魅力と集客力の向上について
ウ 地域活性化に向けた連携協力について
(2) 利用者目線の情報発信について
ア 市民の安全、安心につながる情報発信について
イ 子ども、若者向けの情報発信について
ウ 選ばれる観光地となるための情報発信について
(3) 未来に続く長野のための取組について
ア 「選ばれる都市」につながる都市ブランディングについて
イ 行政改革とDXの推進について
(4) その他
ア 犯罪を生みにくくする植栽帯の工夫について
イ その他
質問と答弁については、下のリンク先よりご覧いただけます。(長野市議会インターネット議会中継)
https://nagano-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3866
茶臼山には動物園、植物園、恐竜公園が整備されてきました。茶臼山動物園は本年40周年を迎えていますが、新しい展示施設を整備し、入場者数はまだ伸びています。
これも含め、茶臼山には、まだ新たな可能性があるのではと考えています。
敷地の高低差は施設配置や眺めにプラスになる反面、敷地内の移動しずらさにつながる面もあります。電動車いすのような移動支援を提案しました。
また、茶臼山の自然や眺望を今のニーズに沿って楽しんでいただけるよう、ドッグラン、デイキャンプ(バーベキュー場等)についても提案しました。
- 2023年03月13日
- 6東方 みゆき, 議員ブログ最新情報
- まちの持続可能性, ユニバーサルデザイン, 動物愛護, 命を大切に, 地域経済を回す, 子育て, 定例会の報告, 居場所や活躍の場所づくり, 支援制度, 補助金・助成金, 郷土愛と誇り, 長野市, 長野市議会
令和5年3月長野市議会定例会が開催されています。(2月22日から3月20日まで)
本会議、委員会を通して、提出された47の議案、3つの請願等を審査します。
なお、令和5年度の一般会計予算は1,611 億円。過去4番目の規模です。市長が交代して2年目。予算編成を最初から携わるのは初めてということで、荻原カラーがより強い内容になっている模様です。
なお今議会から、発言席、質問席での発言の際、マスクの着用は個々の判断に任されることになりました。(議席、理事者席、傍聴席などで座っているときは着用)
そのため、映像に移るほぼすべての発言者が、マスクを外しています。
私は正直、人前でマスクを外すのは恥ずかしい気持ちです。
半年ぶりの議会質問に立ちました
私は3月3日、また半年ぶりになりますが、議会一般質問をいたしました。
今回の持ち時間(自分がしゃべる時間)は16分で、以下の内容を取り上げました。
(1)学校とまちづくりについて
ア 学校廃止地域への支援対策について(信更中学校、小学校の廃止を受けて)
イ 山村留学について(大岡ひじり学園の今後について)
ウ 高校再編について(県立高校の再編計画を受けて)
(2)聴覚障害者等への支援について
ア 新生児聴覚検査と難聴児への支援について(令和5年度から新たな支援開始)
イ 聴覚障害者への支援について(補聴器、要約筆記等)
ウ 障害者の社会参加について(ボランティア会議での話を受けて)
エ 手話言語条例について(市独自の条例制定に向け、当事者を交えた検討を)
オ 観光のバリアフリーの推進について(戸隠ユニバーサルツーリズムの先進事例、三重県伊勢市の視察を受けた本市の対応に関して)
カ 子どもの発達支援について(はぐくまファイル、保育園・幼稚園と保護者等の情報共有などについて)
(3)令和5年度予算編成について
ア スタートアップ支援事業について(市が力を入れている新産業創造の取り組みの一部について)
イ 人と動物が幸せに暮らす社会の実現について(猫の繁殖制限助成事業の令和5年度の変更内容について)
ウ 南部図書館耐震改修事業について(令和5年度の耐震補強工事で期待する効果や今後の整備検討について)
(4) その他 (今回はありません)
質問の項目と動画のリンク先です
議会の公式サイトにて動画(掲載済み)、議事録(3月定例会分は6月頃掲載予定)をご覧いただけます。
今回の動画は全部で52分程度あります。
下の目次に時間の目安をつけましたのでご参考になさってください。
令和5年3月定例会 3月3日 個人質問 15番
改革ながの市民ネット 東方 みゆき 議員(一問一答)
(1)学校とまちづくりについて
00:40 ア 学校廃止地域への支援対策について (市長答弁)
06:06 イ 山村留学について (教育次長、企画政策部長答弁)
11:40 ウ 高校再編について (教育次長答弁)
(2)聴覚障害者等への支援について
15:03 ア 新生児聴覚検査と難聴児への支援について (保健所長、保健福祉部長答弁)
21:22 イ 聴覚障害者への支援について (保健福祉部長答弁)
27:33 ウ 障害者の社会参加について (消防局長答弁)
30:30 エ 手話言語条例について (市長答弁)
33:35 オ 観光のバリアフリーの推進について (商工観光部長答弁)
39:30 カ 子どもの発達支援について (こども未来部長答弁)
(3)令和5年度予算編成について
42:42 ア スタートアップ支援事業について (新産業創造局長答弁)
46:05 イ 人と動物が幸せに暮らす社会の実現について (保健所長答弁)
49:44 ウ 南部図書館耐震改修事業について (教育次長答弁)
(4) その他
半年の間に市民の方からお寄せいただいたり、自分なりに調べたりした課題を取り上げました。でも全部入れられないのが実情。
所属している委員会の所管事項はそちらでも取り上げて、質問や要望などしています。
またご報告したいと思います。
春先の発情、約2か月ほどの妊娠期間を経て、例年、4月頃からは猫の出産シーズン。そして、それが顕在化する今頃は、子猫を中心に、猫に関する相談が増えてきます。
ということで、長野市保健所で6月19日に開催された猫の休日譲渡会に出かけてきました。
休日譲渡会の様子
休日譲渡会は、市民のボランティアさんが保護している猫を保健所の動物愛護棟(猫舎)にお連れいただいています。猫を飼うことを検討している方は、保護し、日々お世話をしている方と直接コミュニケーションをとれて、性格、体調、お気に入りのことなどいろいろ聞けるのがとても参考になると思います。(ボランティア団体さんが開催する譲渡会も同じですね)
ペットショップでは品種、毛色(模様)、性別、ブリーダーが判断材料かと思いますが、こうしたところのネコたちには、さらに深い背景があります。子猫も、大人の猫もいますし、けがや病気持ちのコもいますから。
猫を取り巻く状況
伺った話では、テレビ(サンシャイン池崎さんなど芸能人が保護猫を飼う企画など)の影響がみられ、保護猫への関心が高くなったり、人慣れしていないコでも愛情を注いでいきたいと意欲を見せてくれる方もいるそうです。
また、市民ボランティアさんによる保護、TNR*、譲渡会等の活動(頭が下がるぐらい熱心な方が多い)の効果も出ていると思う、とのことでした。
*Trap(トラップ・捕獲、Neuter(ニューター・不妊去勢手術)、Return(リターン・元の場所に帰す)。猫も、鼠算のようにどんどん子供を産むことができます。そこで、野良猫などが無造作に増えるのを抑え、発情によるけがや事故のリスクも低くできます。これが、殺処分ゼロや、地域での猫に関する苦情を減らすことにつながります。
一方で、ご高齢で飼えなくなってやむを得ず手放すケースが増えたり、外にいるネコへの無責任な餌やりで、ご近所迷惑になっている事例もあるとか。
高齢者の世帯、単身世帯の増加、都市化などをふまえ、これまでと変えていかなければいけない課題があります。
より良い社会のために、責任あるペットの飼い方、地域猫活動などへ、より多くの方に関心を持っていただき、取り組んでいきたいと考えています。
長野市保健所の譲渡会は3種類
通常の業務時間(平日の午後、13:00~15:00)
平日夜の譲渡会 (毎月第1木曜日と毎月第3水曜日、17:30~20:00)
休日の譲渡会(ボランティアさんの保護猫を含む) (毎月第3土曜日)
会場はどれも、長野市保健所の猫舎・動物愛護交流棟です。(長野市若里六丁目6-1、日赤の東側)
なお今は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、どれも事前予約制になっています。ご興味のある方は、長野市保健所の動物愛護センター(262-1212/ワンニャンワンニャンとおぼえるとよいですよ)へお電話ください。
長野市保健所動物情報トップページ https://www.city.nagano.nagano.jp/site/naganoshiaigo/
長野市では現在、高齢者の新型コロナワクチン接種について、ご予約の受付をしています。
接種は、大きく2つの方法があります。一つは、大きな会場で日時を決めて行う「集団接種」、もう一つは、かかりつけの医院等で行う「個別接種」です。
集団接種会場での接種を希望する場合
集団接種会場での接種をご希望で、聴覚・言語障害のある方は予約専用ファクスで申し込みできます。どうぞご利用ください。
添付しているのは、市のホームページに掲載されているファクスの申込用紙です。お手元に届いている接種券の番号、希望の日時や接種会場を記入するようになっています。
また、接種に手話通訳や要約筆記が必要な方は、用紙に記入していただければ長野市が手配します。
個別接種をご希望の場合
かかりつけの医院等で接種を希望される方は、そちらへ直接お問い合わせ、ご予約いただくようになっています。下のリンク先の長野市ホームページでは、ワクチン接種をする医療機関一覧をご覧いただけます。
医院により、持病等で通院している方だけを対象にしているところと、特に制限のなく予約できるところとあります。詳しくはリンク先をご参照ください。
https://www.city.nagano.nagano.jp/site/covid19-joho/470842.html
なお、最初のうちは、予約者が集中し、連絡の取りにくい状態になっています。
ご不安の方もおいでと思いますが、ご希望の方全員が、無料で接種できることになっています。ワクチンの確保もだんだん進んでおりますので、あわてずにご予約、接種をされるようお願いいたします。
*ワクチン接種は国民の努力義務で、ご本人の意思で、接種する、接種しないを決めます。ご本人の意思に反して、周囲の方が接種する、接種しないを強要してはいけません。
長野市では、新型コロナワクチン接種の高齢者向け接種を①入院や入所施設内での接種、②かかりつけ医での個別接種、③大きな会場での集団接種の3つの方法で行います。(①と②は、基礎疾患のある方を対象にすでに実施中)
このうち、③の高齢者向け集団接種の予約が、あさっての5月21日(金)から始まります。このたび、予約に関するアナウンスが担当部署からありましたので、以下に掲載いたします。
なお、予約時の混雑・混乱がニュースになっています。長野市でも受付体制を強化していますが、やはり集中の具合によっては、同様の懸念があります。
ご希望の方全員が接種できることを踏まえ、「急がなくても大丈夫」「接種が数週間遅くてもOK」と思われる方は、少し時間をおいて、落ち着いたところでご予約いただけないでしょうか。
今回の発表のポイントは下の3点です。
- 集団接種の会場と人数を拡大
- 特に規模の大きい2会場にはシャトルバスを用意
- 受付けの電話は「コールバック方式」
集団接種の日時と会場について
接種会場
長野市南部地域では篠ノ井交流センター、おぎのや、長野保健医療大学の3か所。ただし、おぎのやの接種会場は日にちが限定なので注意が必要です。
長野市中部地域では、エムウェーブとビッグハットが追加となり、ほかにアークスホール、長野市保健所も接種会場です。それぞれ日にちをご確認ください。エムウェーブとビッグハットは人数が多く、長野駅からシャトルバスが運行される点にも特徴があります。
長野市北部地域では、柳原交流センター、清泉女学院大学・短期大学上野キャンパスの体育館。
接種日時
会場ごとに、1回目と2回目の接種日が決まっています。日曜日の時間が拡大されました。
予約方法について
コールバック方式をとるとのことです。この方法ですと、電話がつながったときに、すぐに接種日時は決まりませんが、多くの方の電話を受けやすくなります。
手順は、
- 予約したいことをコールセンターへ伝える。このときには、お名前、連絡の取れる電話番号、希望会場のみを伝えます。
- 後日、センターから電話が来るのを待つ。そこで接種券番号等を伝え、接種会場と日時など詳しいことを決めます。
長野市ワクチン接種コールセンターの電話番号は、026—225-5670です。
集団接種の予約は、5月21日(金)からはじまります。日曜・祝休日は受付けがありませんが、5月23日(日)のみ臨時的に受付します。
内覧会に行ってきました。
長野市茶臼山動物園では、敷地内の森に、その地形や植生を活かし、オランウータン用の新しい展示施設を整備しています。
動物園で、木の実の採取などに使っていた森の一角を、高さ4メートルの塀、池などで区切り、野生のオランウータンの生息環境に近い展示スペースを作りました。今はメス2頭がいますが、将来的には5頭が生活できる環境となり、繁殖につなげたい意図があります。
施設の概要
屋外展示場
ここはもともと、コナラ、クヌギ、ケヤキなどが生える雑木林で、木の実の採取に使っていたそうです。森の一角に塀を建てて、スペースを区切りましたが、コナラやクヌギなどの木は残し、斜面も生かしています。
屋外と屋内をつなぐ動線に横たえた木、木登り用の木は、園内で伐採されたケヤキの再利用。皮をはぎ、柿渋を塗り、使いやすく、腐りにくくしてあります。また、のぼり木の間には、しなりのある「スウェイ棒」が立てられ、つかんで揺すったり、登ったりして遊べます。
足元にはウッドチップ。
木や土にふれられるこの森で、どんな反応するか、気に入ってもらえるか、今後のお引越しが楽しみです。
屋内展示場
天井部分には透過性の高い膜が張られ、明るいだけでなく空の色までわかる、全天候型スペースです。
高さのある木、横たわる木、岩、池など、多彩な空間。
屋内展示場の外壁には、廃材が使われていました。これも良い味わいです。
- 屋内展示場
- 屋内展示場 壁の上部
- 屋内展示場の上部
- 屋内展示場
- 展示場の外壁(廃材の再利用)
- 展示場の外壁(廃材の再利用)
寝室
寝室は二つ。ブランコがつるされていますが、体重計になっています。観覧通路から、何キロかが見えてしまうシステム。
- 寝室
- 寝室のブランコ
- 寝室のブランコ
- 寝室のブランコの計測結果
バックヤード
寝室や屋内展示場には、温度管理用の設備もいろいろ設けられています。インドネシアやマレーシアなど、日本より暖かい地域を生息域としていることから、特に暖房にはいろいろ気を使っているようで、床暖房も備えられているそうです。
- バックヤードの配管の一部(暖房等)
作業用通路を挟んだ隣には、今はツキノワグマがいます。ここを改修して、今後、オランウータンのスペースになります。これらも含めて5頭が暮らせるようになるとのこと。
なお、ツキノワグマは、現在のオランウータン舎を改装してそちらへ引っ越しになるそうです。
環境問題も
内覧会用にか、オランウータンの生息域、食料、生息環境の保全等についての展示がありました。動物園では、動物を見る側も、生物多様性、環境保全等についても知ることができる、こうした啓発も大切だと感じました。
- オランウータンのくらし
- オランウータンの食べもの
- オランウータンの生息数が急速に減少
- オランウータンのためにできること
- FSC認証商品を選ぶ
整備費用
事業費は市の資料によると、全体で2億940万8千円。このうち、屋内展示施設に半分以上がかけられています。
財源ですが、長野市では、茶臼山動物園には市民や企業からの寄付金を活用させていただいています。寄付金には二つあり、動物園のサポーターとして、施設建設に直接寄付をいただくもの。平成30年度から令和元年度に個人寄付が481件979万6千円、企業団体寄付が50件2,661万2千円のご寄付をいただきました。もう一つが、ふるさと納税制度を活用したものです。
前者の寄付金(茶臼山動物園整備基金繰入金)が3,640万8千円、ふるさと納税を含む市単独費が4,800万円、国の地方創生拠点整備交付金が1億2,500万円。
これからの茶臼山動物園
茶臼山動物園は、その再整備計画として、レッサーパンダの森を皮切りに、第2弾としてオランウータンの森を進めてきました。この後、第3弾として「アムールトラの森とライオンの丘プロジェクト」を計画しています。
アムールトラが森の中を生き生きと駆け抜け、ライオンが茶臼山から善光寺平を囲む山々を望む。それぞれに現在よりも広く、変化に富んだスペースが用意され、繁殖にもつなげていこうという考えです。
とくに、善光寺平を望むライオンの丘は、その借景、土地の利用の考え方がとてもダイナミックで、期待をしています。
動物園サポーター、寄付のご案内
次の整備に向けて、動物園のサポーター、ご寄付も引き続き募集しています。サポーターの方には、ご本人の承諾をいただいたうえで、施設の銘板にお名前が掲示されたり、こうした施設の内覧会ほかの特典も用意されています。
見て楽しいだけでなく、生物の多様性、環境保全にも貢献できる施設として、茶臼山動物園が長く活動できるよう、さまざまな皆様のご協力をお願いいたします。
内覧会に行ってきました。
長野市茶臼山動物園では、敷地内の森に、その地形や植生を活かし、オランウータン用の新しい展示施設を整備しています。
「オランウータンの森」整備計画の概要(長野市ホームページより)
動物園で、木の実の採取などに使っていた森の一角を、高さ4メートルの塀、池などで区切り、野生のオランウータンの生息環境に近い展示スペースを作りました。今はメス2頭がいますが、将来的には5頭が生活できる環境となり、繁殖につなげたい意図があります。
施設の概要
屋外展示場
ここはもともと、コナラ、クヌギ、ケヤキなどが生える雑木林で、木の実の採取に使っていたそうです。森の一角に塀を建てて、スペースを区切りましたが、コナラやクヌギなどの木は残し、斜面も生かしています。
屋外と屋内をつなぐ動線に横たえた木、木登り用の木は、園内で伐採されたケヤキの再利用。皮をはぎ、柿渋を塗り、使いやすく、腐りにくくしてあります。また、のぼり木の間には、しなりのある「スウェイ棒」が立てられ、つかんで揺すったり、登ったりして遊べます。
足元にはウッドチップ。
木や土にふれられるこの森で、どんな反応するか、気に入ってもらえるか、今後のお引越しが楽しみです。
「オランウータンの森」屋外展示場
- オランウータンの森と外を区切る塀
- 森の様子
- 森の様子(ケヤキを使った登り木)
- 登り木の切り口
- 足元のウッドチップ
- 塀の上から見たところ
- 塀の上部の鉄線
- 塀の上部
屋内展示場
天井部分には透過性の高い膜が張られ、明るいだけでなく空の色までわかる、全天候型スペースです。
高さのある木、横たわる木、岩、池など、多彩な空間。
屋内展示場の外壁には、廃材が使われていました。これも良い味わいです。
- 屋内展示場
- 屋内展示場 壁の上部
- 屋内展示場の上部
- 屋内展示場
- 展示場の外壁(廃材の再利用)
- 展示場の外壁(廃材の再利用)
寝室
寝室は二つ。ブランコがつるされていますが、体重計になっています。観覧通路から、何キロかが見えてしまうシステム。
- 寝室
- 寝室のブランコ
- 寝室のブランコ
- 寝室のブランコの計測結果
バックヤード
寝室や屋内展示場には、温度管理用の設備もいろいろ設けられています。インドネシアやマレーシアなど、日本より暖かい地域を生息域としていることから、特に暖房にはいろいろ気を使っているようで、床暖房も備えられているそうです。
- バックヤードの配管の一部(暖房等)
作業用通路を挟んだ隣には、今はツキノワグマがいます。ここを改修して、今後、オランウータンのスペースになります。これらも含めて5頭が暮らせるようになるとのこと。
なお、ツキノワグマは、現在のオランウータン舎を改装してそちらへ引っ越しになるそうです。
環境問題も
内覧会用にか、オランウータンの生息域、食料、生息環境の保全等についての展示がありました。動物園では、動物を見る側も、生物多様性、環境保全等についても知ることができる、こうした啓発も大切だと感じました。
- オランウータンのくらし
- オランウータンの食べもの
- オランウータンの生息数が急速に減少
- オランウータンのためにできること
- FSC認証商品を選ぶ
整備費用
事業費は市の資料によると、全体で2億940万8千円。このうち、屋内展示施設に半分以上がかけられています。
財源ですが、長野市では、茶臼山動物園には市民や企業からの寄付金を活用させていただいています。寄付金には二つあり、動物園のサポーターとして、施設建設に直接寄付をいただくもの。平成30年度から令和元年度に個人寄付が481件979万6千円、企業団体寄付が50件2,661万2千円のご寄付をいただきました。もう一つが、ふるさと納税制度を活用したものです。
前者の寄付金(茶臼山動物園整備基金繰入金)が3,640万8千円、ふるさと納税を含む市単独費が4,800万円、国の地方創生拠点整備交付金が1億2,500万円。
これからの茶臼山動物園
茶臼山動物園は、その再整備計画として、レッサーパンダの森を皮切りに、第2弾としてオランウータンの森を進めてきました。この後、第3弾として「アムールトラの森とライオンの丘プロジェクト」を計画しています。
アムールトラが森の中を生き生きと駆け抜け、ライオンが茶臼山から善光寺平を囲む山々を望む。それぞれに現在よりも広く、変化に富んだスペースが用意され、繁殖にもつなげていこうという考えです。
とくに、善光寺平を望むライオンの丘は、その借景、土地の利用の考え方がとてもダイナミックで、期待をしています。
動物園サポーター、寄付のご案内
次の整備に向けて、動物園のサポーター、ご寄付も引き続き募集しています。サポーターの方には、ご本人の承諾をいただいたうえで、施設の銘板にお名前が掲示されたり、こうした施設の内覧会ほかの特典も用意されています。
見て楽しいだけでなく、生物の多様性、環境保全にも貢献できる施設として、茶臼山動物園が長く活動できるよう、さまざまな皆様のご協力をお願いいたします。